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スイミングプールにて。

近所のスポーツジムで、泳いだ。随分と久しぶりだった。たぶん、半年は泳いでないだろう。

20分くらい平泳ぎをしながら、色々なことが頭の中を駆け巡った。日中のあわただしい沢山の打ち合わせ、大切な家族・友人、今晩の食事、好きな音楽などなど。

「なんで、自分は平泳ぎができるのか?」

そんなことがふと頭に浮かんだ。

その答えは、両親が自分をスイミング・スクールに通わせてくれたから。そういうきっかけを与えてくれたからだと思う。

”失うまで、持ってたものに気付かない”

この歌が頭の中を駆け巡った。失う前に気付いたけれど、実は30年ほど生きてくると、それなりの思い出とか、経験とかをさせてもらっている。自分にできることは?とか、先行きが不透明な世の中を思うと、どうかなあとおもう。けれども、実は、実は、実は、持っているものが沢山あること。

そんな当たり前のことを、平泳ぎが思い出させてくれた。先生が教えてくれた、平泳ぎの手の動き。

ハートも作って、前にすすむ。

ハートを作るって表現が忘れられなかった。

ハート(気持ち)をもって、今日も生きようと思った。平泳ぎをしようと思った。そんな火曜日の夜。

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