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どんな小さなものでもみつめていると宇宙につながっている~ヲキタの子育て・読書記録
100歳を超えて詩を書き続けた、まど・みちおさんの言葉。その小さな一片は、今もなお人々の心に花を咲かせ続ける。
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「詩人まど・みちお100歳の言葉 どんな小さなものでもみつめていると宇宙につながっている」
私には2歳の娘がいる。
毎朝娘を保育園に送り届けるのだが、車から降りて駐車場から園に入るまでの間、娘はフェンスの隙間に生えた草花や掲示板の下に飾られた小さな花たちによく心奪われ、足を止める。そして自身の小さな指でちょんちょんと花の頭を撫で「かわいいねぇ〜」と声をかける。
そんな時、私は自分が多くのことに追われて足元を見ていなかったことにふと気付く。
幼い頃は私も娘のように、小さな草花や虫に心奪われ何度も足を止めた。私は3人姉妹の末っ子で、自分が常に1番小さな者だった。自分より大きな大人や姉たちに常に囲まれていたからか、私は小さい物が好きだった。金ピカのボタン、小指の爪ほどの大きさの消しゴム、使い終えてチビたえんぴつ、小さな折り鶴、ビー玉、ドングリ、手のひらより小さいリスのぬいぐるみ、松ぼっくり、紐を通した五円玉、ビーズの粒......
宝箱の中身はいつも小さな物たちでいっぱいで、蓋を開けるたびに私にはその小さな物たちがキラキラと輝いて見えた。 自分より小さいからか、自分と同じように小さいと感じられたからかは分からない。
いずれにせよ、小さな物たちは私に母性本能というか、庇護欲というか、守りたい、愛おしい、と思うような、その対象を慈しむ感情を芽生えさせた。けれど小さな物が好きだったことは、成長するにつれて少しずつ忘れていった。宝箱を開けることも無くなった。
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