見出し画像

ある日、突然介護はやってくる。仕事と家庭、介護との両立を考えるゲームを体験した話

今日、しゃけこが参加した「つながる交流会」で体験したゲームのお話です。


突然始まる介護。介護と仕事、家族などバランスが求められる

交流会参加者のみなさんと、親の介護と仕事、家庭との両立を考える「けあとの遭遇」というゲームに取り組みました。

ゲームの内容としては、

会社の業績、個人の成果、チームの成果をあげつつも、自分の楽しみの時間も、子どもや妻(夫)など家族との時間も大切。
それをうまく回すだけでも、なかなか大変なのに、

ある日突然、親が倒れて要介護状態に・・・。

ゲームの中でも、なかなかうまくいかない、思い通りにいかないことの連続でした。

人をケアしながら働くのは、まさに綱渡り状態。

思い通りにいかない、予期せぬ出来事も起こる「介護」をしていく中で、いろんなリソースをやりくりしながら、なんとか介護と仕事、家庭が立ちゆくようにしないといけない・・・。
その状況は、言うまでもなく、とてつもない大きな負担感があると思います。
高齢者はもちろん、子ども、障がい者、難病を抱えていらっしゃる方など、ケアが必要な人をケアし、自身も働きつづけることって、本当に綱渡りの毎日だと思いました。

要介護5も要介護2も「大変」のタイプは違えど、大変。

私、24歳の時に社会福祉協議会というところで、自転車に乗って支援が必要なおうちを回るコミュニティソーシャルワーカーっていう仕事をしていました。
その時、徘徊で遠方まで行ってしまうような体力がある高齢者の家族って、ホンマに大変だなぁと思いました。状態としては、要介護2ぐらいかなというところですが、50キロぐらい徘徊したこともあったらしく、家族はおちおち眠れないし、目が離せない。物とられ妄想がある方もいるし。家族は相当メンタルをやられます。
寝たきりの方が多い要介護5も、直接的な介護の負担がすごく大きい。どちらもものすごく大変。

お金を出しても、ケアが受けられない時代が始まっている感じもある

うちの息子を担当してくださっている(障害福祉の専門家)相談支援専門員さんも、「動けるヘルパーさんが少なくて・・・」ということをおっしゃっていたり。
高齢者分野のヘルパーさんも、人手不足で70歳や80歳の方がされているケースもあると聞きます。

私が結婚した11年前、民間の介護保険に加入しておくかどうしようか、という話が夫婦で出た時、「私たちが高齢者になったら、ヘルパーさんがいなくていくらお金があっても、来てくれないと思うよ」と夫に言ってたことを思い出しました。
私が高齢者になる前に、そういう社会になりそうな感じもしています。
(その時に「人手不足で、看取りも病院じゃなくて、施設や在宅でってことになると思う。」という話もしました。国もその動きを推奨してますし。)

心理・福祉業界の人間として、介護離職予防のためにできることとは

心理・福祉業界で活動させてもらっている人間として、介護離職予防のためにどんなことができるのかな、考えてみました。

介護を担っている方の心理的な負担感を吐き出せる場も必要でしょうし、親御さんが介護の必要な状態になるまでに、子世代の人たちに介護保険制度や活用できる地域資源について、お伝えする機会をつくるなど。企業にお邪魔して研修の一環でお話させてもらってもいいし、何らかの動画にまとめて、みていただくのも方法としてはアリ。
いろいろと介護離職防止に向けた取り組みとして、微力ながらも何かできるとがあるかもしれません。

介護中の思いを吐きだしたい、聞いてほしいというご相談や、もしも親が介護になったらどうしよう、と不安になっている方への情報提供などでも、お力になれることもあるかと思います。

全員、「介護しながら働かなくてはいけない」、のではなくて、「介護しながら働きたいと思う人」は、それが実現できるような制度や、周囲の理解が得られる社会にしていくことが大切ですね。


いいなと思ったら応援しよう!