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創造力を豊にしたい人に:アナロジー思考


高級寿司屋でサーモンを頼んだら怒られた人いたよね


「回らないお寿司」って言っちゃう時点で、回るお寿司の方が知られてる証拠だよね

貧乏人の言い訳すみません。

皆さんは回転すしのネタで一番好きなのは何ですか?私はサーモンハラスです。

回転すしチェーンのサーモンハラスって大抵油の味しかしないけど、醬油を差したら油が浮いて醤油が流れていくけど、限りなくオレンジみたいな薄いピンク色で不気味だけど、うまいんだからしょうがない。

ちなみに回転すしってビールの製造ラインをヒントに発明されたってご存じでしたか?
これがアナロジー思考らしい。ふぅん。

「アナロジー思考」を紹介します

ユキ「気づいたんだよ。予算管理を大括りから小分けにするっていうのは、『大きな括りのかばんらか小さく仕切りが入っているかばんに変える』のと似ているって」

本文より引用

本書はタイトルの通り、アナロジー思考について深堀された本です。

地頭とか創造性を高めたい人にとっては、このタイトルを見るだけで涎が出る人もいるかもしれません。

とはいえ、最近はかなりこの手の本が増えたよなぁ、もう何冊も読んだしなぁと思って巻末を見たらなんと

「2011年8月11日刊行」ですって!
めっちゃパイオニアやん!

内容はその名に劣らず素晴らしかったです。アナロジー思考の解説書としては完璧だと感じました。とにかく具体的でわかりやすい!

相手の立場に立って考えるのはなぜ難しいのか


よくビジネスでは「顧客目線」が大切とかって言われます。
言われるってことはできてないってことですよね。
しかし、本書にこんな一節があります。

ビジネスでは「相手がお客」、日常生活では「自分がお客」

本文より引用

当たり前かもしれませんが、あ、ほんとだ、すげ!と思いました。
また、アナロジー思考って究極は穴埋め問題だ、と本書で紹介されています。

トマト→赤
牛乳→?

この?にあてはまるものは誰でもわかりますよね。
こんな風に表面的な類似性があれば、人はすぐに穴埋めできる。

でも表面的には似ていなくて、構造的に似ているとき、これを穴埋めするのに必要なのがアナロジー思考ということです。

たとえば冒頭の「かばん」と「予算管理」については、表面的に全く似ていないですよね。

これらを結び付ける着想のヒントが本書にはちりばめられています。そのうちの一つが上記の一節ということです。

アナロジーとは借りる力


読んでいて心が震えた一節を紹介します。

新商品のアイデアは当該商品の市場の中からでしか・・・(中略)生まれないという制約条件の中で考えれば、「組み合わせ元」のアイデアもおのずと限定された陳腐なものになってしまう。

本文より引用

うまく言えないですが、この一節に差し掛かった時うおおおってなりました。

だって、ほとんどの既存の製品って、まんまこれじゃん・・・

自分たちの領域で、既存の製品の延長上で、これまでの経緯からしか生まれてないものがほとんどですよね。

新しいもの、これまでになかったもの、そのほとんどが実は物凄く陳腐なものだったりして。
そう思うと残念な気持ちにもなるし、アナロジーの大切さにも気づかされました。


関連書籍: 知的戦闘力を高める 独学の技法


私がこの本を読みながら突然思い出した書籍を勝手に紹介するコーナーです。関連してないかもしれません。

私のNOTEでたびたび取り上げているのですが、やはりアナロジーについて明確に気づかせてくれたのは本書ですかね。


アナロジーだけを取り上げた本ではないので、本書を読んだ後だと物足りなく感じるかもしれませんが、独学に関する視野を広げたい方にお勧めです。

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