日本ワイナリー巡り 小川のワイン祭 inメッツァ
1年ほど前、「小公子」という品種のワインについて書いたとき、LAKOさんに教えてもらったのが「武蔵ワイナリー」です。
武蔵ワイナリーは埼玉県小川町にあり、山葡萄系の品種である「小公子」にこだわって自然派ワインをつくられています。
小川町は、1970年代から有機農業に取り組む農家が多く、「有機農業の里」などと呼ばれています。
武蔵ワイナリーの福島さんも、有機農業の中心人物である金子美登さんの活動に共感されて、この地にワイナリーをつくられたそうです。
武蔵ワイナリーでは、毎年ワイン祭を開催。
10周年を迎える今年は、埼玉県の飯能にある「メッツァ」で開催されるとのこと。
「メッツァ」はフィンランド語の「森」という意味で、有料テーマパークである「ムーミンバレーパーク」と「メッツァヴィレッジ」という入場無料ゾーンを合わせた総称だそうです。
北欧もムーミンもいいなと思って興味はありましたが、「メッツァ」に行ったことはありませんでした。
春の週末、3月16日・17日開催の「小川のワイン祭」の1日目に、「メッツァ」に行ってきましたので、その様子をご紹介します。
「小川のワイン祭」オープニング
とてもお天気のいい土曜の午前。
飯能駅からバスで10分ほどで「メッツァ」のバス停に到着。
森の間の道を抜けると、「メッツァヴィレッジ」が見えてきます。
早速オープニングセレモニーがあるとのことで、屋外の会場でしばし待機。
キッチンカーなども並び、テーブルや椅子がたくさんあり、既にワインを飲みながら食事をされている方も。
11時にセレモニー開始、司会の方の紹介で、武蔵ワイナリーの福島さん、メッツァの代表、ゲストワイナリーであるココ・ファームの池上さん、スペシャルゲストの「髭男爵のひぐち君」が次々に登場。ご挨拶をされました。
ちなみに、ひぐち君は芸人さんですがワインエキスパートでもあり、日本ワインについての著書もあります。
ワイン祭の開催を祝って乾杯しましょうとのことで、フィンランドの乾杯の言葉「キッピス」で乾杯!
暖かな日差しのなか、自然派ワインのグラスを傾ける開催者の福島さんや参加者の皆さん。
いいお天気で本当に良かったです。
ムーミンバレーパーク
ワイン祭は後のお楽しみにして、まず、テーマパークの方に行ってみます。
メッツァは「宮沢湖」の湖畔にあり、湖でカヌーを漕いで楽しむ人を横目に見つつ、奥の「ムーミンバレーパーク」に向かいます。
入口のフォトショップゾーンも可愛く演出されていて、写真を撮る人も多いです。
チケットを購入してテーマパークの中へ。
チケットは「1デーパス」(大人3,600円)で、再入場も自由にできます。
「メッツァ」はオープン5周年とのことで、記念の手ぬぐいもいただきました(実は、この手ぬぐいが後で役に立つ)。
道を進むと、自動でシャボン玉がでる装置が両側にあり、時々気まぐれにシャボン玉がフワフワと浮かびます(うまく写真とれず)。
湖にはムーミンの「水浴び小屋」や「灯台」もあり、「エンマの劇場」のある広場ではムーミンのキャラクターショーが催されて賑わっています。
中心施設である「コケムス」内の「ムーミン谷の食堂」には、予約待ちの長い列が。この時、ちょうど正午ごろ。
「ムーミンバレーパーク」内でランチをしようかと思っていましたが、どうも見込みが甘かったようです。
ランチは諦めて、「コケムス」の体験展示フロアに向かいます。
エレベーターで3階に上がるとそこはムーミンの世界。
ムーミンのストーリー展示や、吹き抜けにはムーミン谷のジオラマもあり。
ムーミンの明るい色調とちょっとシュールな雰囲気に浸れます。
「コケムス」内には、カフェやショップもあって、多くの方で賑わっています。小さなお子様づれのファミリーが多いでしょうか。
「コケムス」を出たところにある「ムーミン屋敷」は40分待ち。
その先の「海のオーケストラ号」が、ちょうど入場を開始したところだったので列に並んでみると、入れ替え制の最後の1人に滑り込みで入れました。
階段状の席に座り、15分くらいの映像が流れて、「海のオーケストラ号」という空も飛べて海にも潜れる飛行船の冒険ストーリーが観られました。
終わって外に出て、一息つきます。
その先にも「おさびし山」エリアなどがありましたが、ワイン祭に戻ることにしましょう。
「ムーミンバレーパーク」はフォトスポットがたくさんあって、可愛い写真がたくさんとれそうでしたね。
また、夜には花火も上がるようで、1日ゆっくり楽しめそうでした。
「小川のワイン祭」ランチとスペシャルクロストーク
「メッツァヴィレッジ」に戻って、事前に購入しておいたプレミアムチケット(5,000円)を提示します。
①武蔵ワイナリーの限定赤ワイン(4,500円相当)
②1,500円分のお買い物チケット
③オリジナルワイングラス
この3点を受け取り、ウエルカムワインをグラスに注いでもらって芝生広場へ。
これからクロストークのはじまる真ん前のテーブルと椅子が空いていました。これはラッキー!
キッチンカーでサンドイッチを買ってきて着席。
スパイシーなチキンのサンドイッチ(写真撮り忘れ)と、武蔵ワイナリーの小公子の微発泡ワイン「KANPAI 2023」が合います。
ワインの色調はとても濃いですが、わずかにシュワっとしていてフレッシュ感もあり、カシスのような黒い果実の香り、旨味もあります。
のんびりとした雰囲気のなか、スペシャルクロストークが開始。
登壇者は、武蔵ワイナリーの福島さん、ココ・ファームの池上さん、そして、ひぐち君。
武蔵ワイナリーの福島さんも、ココ・ファームの池上さんも、気さくで明るいお人柄ですね。
特に福島さんは、ゲストワイナリーのワインもテイスティングされていて上機嫌。主催者という堅苦しさは(いい意味で)まったくありません。
NHKの番組「プロフェッショナル」に出たいなんて話から、おすすめのワインの紹介などをされていました。
武蔵ワイナリーの本日のおすすめは、黒ブドウで作った白ワイン「小川ヤマ・ソービニオン Blanc de Noris」。
武蔵ワイナリーで栽培されているのは黒ブドウのみですが、白ワインを作ってみたとのこと。
ココ・ファームの本日のおすすめは、プティマンサンのスパークリング。
ココ・ファームのある足利は、夏の気温が高いので、酸味が残りやすい品種であるプティマンサンを選んだとのこと。
実際に、ブドウが熟成しても酸味は残っていて、このスパークリングも果実味や厚みのある旨味がありつつ、スパークリングの爽やかさもあるとのことで、有料試飲をしてみました。
(イベントで出されていたのは、2021年ヴィンテージだったかも)
快晴のなか、シュワシュワとしつつ、香り豊かなスパークリングは美味しかったです。
ココ・ファームに訪れた時のことを思い返しつつ、味わいました。
このタイトル画像の斜面の一番手前に植えられていたのが、プティマンサンでした。
プティマンサンの白ワインも美味しかったですね。
ココ・ファームに行って以来、プティマンサンには注目しています。
ひぐち君からは、ブドウの花の話がありました。
ブドウの花は、雄しべと雌しべがセットになっていて、開花したら自然に受粉するようになっており、ミツバチなどに受粉してもらわなくていいとのこと。知らなかった~!
「ブドウが開花した時に雨が降ると受粉しない。」
と聞いたことはありましたが、そういう意味かと納得。
晴れていてわずかな風があれば、雄しべからすぐ隣の花の雌しべに花粉がつくんですね。同じ樹の花粉でも受粉できる。
後で調べてみると、ブドウは「自家受粉」タイプとのことでした。
ミツバチなどに助けてもらう必要があるのが「他家受粉」タイプですね。
また、ブドウの花は「昭和の石鹸」のような香りがするとのこと。
例えるなら「銭湯からでてきたおばちゃんの匂いがする」とのことで、ひぐち君らしい表現に、福島さんも池上さんも苦笑。
今度、ブドウの花の香りも嗅いでみたいです。
そうこうしているうちに、30分超のクロストークは終了。
ランチしつつ、ワイン飲みつつ、湖を眺めつつ、明るいワイントークが聞けて楽しかったです。
さて、もう1つ味わいたいワインがありました。
それは高知県内にあるワイナリー、「よさ来いワイナリー」のワイン。
このワイン祭では、他県の自然派ゲストワイナリーも6箇所参加しており、その1つがココ・ファームであり、よさ来いワイナリーでした。
高知ワインを初めていただきます。
明るい陽射しにロゼの色がきれいですね。
自然派らしいにごり感と旨味があり、程よく渋みもありました。
小川町の963工房のチーズケーキをデザートに購入して、一緒にいただきました。
甘さ控えめでワインに合わせやすくなっており、軽めでしつこくありません。
自然派ワインは飲み疲れなく楽しめましたが、直射日光にあたってぼうっとしてきたので、ワインはこれくらいにしておきましょう。
たくさん歩いたので、すぐ隣にある温泉施設「喜楽里別邸」で足をほぐしてから帰ることにしました。
ちなみに、「ムーミンバレーパーク」入場時にもらった手ぬぐいがあったので、タオルをレンタルしないですみました。
やや温度低めの高濃度炭酸泉がいい感じでした。
この日の歩数はスマホによると1.5万歩でしたが、翌日に疲れが残っていなかったのは、この温泉のおかげでしょうか。
自宅に持ち帰ってきた武蔵ワイナリー限定赤ワイン「KANPAI 2023 限定ラベル」は、しばらく休ませてからいただこうと思います。
福島さんによると、肉系の中華料理やイタリアン、揚げ物などと相性がいいということで、合いそうな料理も準備して「キッピス」と乾杯したいと思います。
🛶 🛶 🛶
「小川のワイン祭 inメッツァ」いかがでしたでしょうか。
「メッツァ」と「ワイン祭」に「温泉」まで1箇所で楽しみ、久しぶりに4000文字の後半台という長い記事になりました。
今回はワイナリーまで行っていないので、埼玉県をnote記録済にするのは、また次の機会にしたいと思います。
ただ、高知県のワインを試飲できたので、四国で1県目のワイン経験済としたいと思います。
<日本ワイナリー巡りnote記録済 8都県+ワイン経験済 20道府県=28都道府県>
さて、いよいよ今週は東京で桜が開花しそうですね。
ブドウの樹も、もう少しで芽吹きはじめます。
芽吹きはじめたブドウ畑とワイナリー、どこから巡ろうかなと検討中です。
今回もお読みいただきありがとうございました🍷