編みはじめ。「編む」季節の到来
ふわふわと、弾力のある毛糸を編みたくなる季節が巡ってきました。
耳をすませば、リンリンリン…と虫の声。ほんの少し、肌寒くなるだけで、途端に温かなものが恋しくなる、私の秋の始まりはいつもこんな風です。
私と編み物の出会い
「編み物」について書くのは、初めてなので、少し経歴について。
編み物との出会いは、小さい頃に母からかぎ編み(クロシェ)を教わって。棒編みも教えてくれたのですが、とても小さかった私には「作り目」が複雑過ぎて、早々に諦めてしまいました。
クロシェは、かぎ針1本さえあれば、すぐに始められるので、時おり気が向いたら作る程度でした。
そんな私が「編み物」に再び出会ったのは、ドイツに住んでいた頃。クラフト用品を扱うお店に並ぶ、美しい毛糸を見つけてから。そして、編み物をされている方はご存じであろう「ravelry」との出会い。
この二つの出会いから、今に至るまでマイペースにのんびりと「編み物」を続けています。
ドイツの暮らしでの、「編み物」との付き合い方
ヨーロッパは、その歴史的背景から「編み物」は、日本と比べると、より普段の生活に密着したものに感じます。例えば、日本では「編み物」というと、女性の趣味のように捉える方が多いように思うのですが、ドイツでは性別に関係なく「編み物」が楽しまれています。
そして、ドイツ独特だなと思うのは「靴下編み」でしょうか。Opalさんであったり、Schachenmary REGIAさんであったり、靴下を編むのに適した毛糸「ソックヤーン」は、どこの手芸屋やデパートでも必ず置かれています。秋になるとスーパーにさえ、靴下編みのキットが並びます。
街の小さな毛糸屋さんで、よく見る光景といえば、お客さんが椅子に腰かけて、店主と一緒に話をしながら編み物をしている場面です。天気の良い日は、店先に椅子を置いて。日向ぼっこをしながら、笑い声と一緒に。それはカフェと同じく、のんびりとした光景です。
今、編んでいるもの
ムラのあるアッシュピンク(くすんだピンク、ダスティピンク)のフィンガリング糸と、浅い桜色のレース糸を引き合わせて。首まわりを温めるカウルを作っています。
帽子のパターンの柄が気に入って。カウル仕様に、自分で計算してパターンを作っています。
お手頃な、気になる毛糸
たまたま、子ども用の粘土を探すのに立ち寄った、100円ショップのセリア。
そこで見つけた「原毛100%の毛糸」の中細。(太めと細めがあったら、細めの方です。)触った感じや糸の風合いが気になりました。中細のベージュとクリームの2色の原毛をより合わせた糸が、特に可愛かったですよ。糸の配合は、毛100%。
昔、新しいマンションへ引っ越したときに、壁の塗装の匂いが強くて、頭痛や眠りにくさに悩んだことがありました。編み物は、静かに集中できるので、時差ボケなどで夜中に目が覚めたときなど、心を落ち着けたいときのお供に。穏やかに疲れて、さりげなく眠気を誘ってくれます。
編み物は、秋の夜長のお供にも。
それでは、また。ふわりとどこかで、お会いしましょう♪