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「アクセス状況」見たらNoteの記事はやはりストックだった。そして初心を思い出す。


はじめに

 noteを始めて、来月11月で4年になります。記事を書いているクリエーターの皆さんは「ダッシュボード」の「アクセス状況」をどれくらいご覧になるのでしょうか?

 いつの頃か、私は「クリエーターペイジ」の中の「ダッシュボード」の中に「アクセス状況」の項目があることを知り、記事を書いて出すたびに翌日から数日程度、「ビュー」数の推移を追う癖がつきました。

 そのため、最近は特に気合を入れて書いた記事のビュー数が伸びたり、伸びなかったりすることが気になりつい覗いてしまいます。
 気にするのは人情とはいえ、一時の記事の人気を気にするのは本来私がnoteに望んでいた姿と違うのです。ただ本来望んでいたことが何なのかを見失っていました。

 ところが、最近あることを発見しました。それは初心に関わることであり、note記事を何のために私は書くのかに直結することだったので、今後の見直しのために、記事にまとめてみたいと思います。

二ヶ月前から「ダッシュボード」の「アクセス」状況のある事実に気が付いた

 二ヶ月ほど前ですが、いつものように前日に投稿したばかりの記事のビュー数を見た後、何気なくビュー数の低い記事まで、すべて目を通してみたのです。
 すると予想外の事実に気が付きました。4年前3年前2年前、昨年投稿した昔の記事が、現在でも、一月という期間に数十から百ビューもあったのです。
 その後二月程連続して観測したところ、その事実に間違いがないことが確認できました。

 そうなんです。いつまでも、昔の記事が一定の数で読まれていたのです。(同じ人が読み返すことはあまりないとすると、常に新しい人が読んでいると思ってよいのではないでしょうか)

 私は驚きました。なぜなら、いつの頃ころか、私はnote記事を書く時にインスタグラムかX(旧ツイッター)を投稿するのと同じ感覚になっていたからです。

どんな昔の記事が読まれているか調べてみた

図1 アクセス状況(9月29日~10月28日)、ビュー数100~33の部分の切り取り画面。

 記事の内容を調べてみると、トピック記事作品紹介記事ではなく、「線スケッチ入門基本の考え方や、描写や彩色など基礎技術に関する「地味な」内容の記事がほとんどです。
(なお、常に一定のビュー数が予想される有名画家の美術展訪問記事は除きました。)

 下に、アクセス状況から昨年以前に投稿した記事を抜き出し、記事タイトルと、ここ一ヵ月間(9月29日~10月28日)のビュー数と今から何年前投稿記事かをビュー数大きい順に紹介します。
(お急ぎの方は、ざっと目を通す程度にして次の節、「初心を思い出した」に移動してください)

(1)ビュー数105 2020年11月投稿 4年前

 (2)ビュー数92 2023年3月 1年7か月前

(3)ビュー数68 2022年2月 2年8か月前

(4)ビュー数45 2022年11月 2年前

(5)ビュー数39 2021年1月 4年前

(6)ビュー数37 2023年10月 1年前

(7)ビュー数33 2022年2月 2年半8か月前

 さらにビュー数30以下、10以上を数えると38件(10月29日のデータ)あり、そのうち、一過性のトピック記事と美術展訪問記事を除いて、ビュー数値、年数、タイトルだけを以下に示します。

22、2年前
<ゴッホの手紙 上中下、硲 伊之助訳、岩波文庫> 素描にびっくり、 ゴッホの油彩は線描(素描)そのものだ! 点描延長説への疑問と私見 崩れたゴッホ像(その3)
18、3年半前
広重は本物だったあぁ! スケッチに役立つ近中遠の樹木表現
15、2年9か月前
<はじめての手帳スケッチ> その1.いつでもどこでも手帳スケッチ  生活を豊かにしませんか
13、3年9か月前
<はじめての線スケッチ>「遠い樹木はなぜ苦手?」誰もが描けるコツをお話しします。
13、3年3か月前
なぜ人は「絵心がない」と言うのでしょうか? ”描いてみたい、でも踏み出せない”人へ(1)
11、2年9月前
<はじめての手帳スケッチ>その2. 手帳スケッチとは
11、1年7か月前
島尾新著「水墨画入門」岩波新書(2019):身体・五感で見る水墨。日本の独自性が分かった(気がする?)。その1

初心を思い出しました

 以上のデータをみて、私は「ハッと」気づきました。「初心を忘れていた」と。すなわち、「最初にnoteに期待したこと」を最近すっかり忘れていたのです。

 4年前の当時を思い起こすと、noteを始めたいと思った動機理由は次にようなものでした。

動機2009年から「線スケッチの魅力」と題してFC2blogを始め、10年以上続けてきました。題名通り、私が魅力に取りつかれた「線スケッチ」の楽しさを伝えて、スケッチをする人が増えたらいいなという気持ちで書いていました。
 一方、2014年頃から、スケッチ講師を務め、「線スケッチ」の基礎を直接お教しえして、スケッチ愛好者を増やす機会を持つことできました。しかし、直接教えるのは人数に限界があり、より多くの愛好者を増やせないか、もっと多くの人役立ちたいと考えていました。

なぜ、noteなのか?(理由):そこでFC2blogで入門記事を書くことを最初考えましたが、長い間の経験で、過去の記事は全く読まれないことが分かっていました。即ち、記事自体はアーカイブ(ストック)されているのですが、情報としては数日間フローでしかなかったのです。
 一方、そのころnoteクリエーター向けの新しいタイプのSNSとして人気を集めていることを知ったのです。すぐに使い勝手を確かめ、なぜか根拠なく私はnoteの過去記事はいつまでも読んでもらえると思い込みました。

 以上の動機・理由のもとに、4年前からnoteの記事を書き始めました。
以下、初期の記事の内容、構成を紹介します。

 まず、一つは「線スケッチ」の入門用の記事です。同時に、二つ目として実践用の記事も書き始めました。それは、書店で見る一般的な技術書ではなく、私の作品紹介もかねて、その絵のモティーフ選択理由説明から始め、絵の各パートの線描法(描き順、遠近法、構図の取り方・・)、彩色法など、何を描きたいのかから始め、スケッチ教室で教えている技術コツを全て盛り込んだ内容でした。

 さらに、1年、2年と経過するうちに、上記スケッチ技術だけでなく、「線スケッチ」の背景にある西洋絵画東洋絵画日本絵画絵画史的トピック絵画論についても記事を投稿するようになりました。
 例えば「線描」に関係する、水墨画日本絵画、特に浮世絵版画新版画ジャポニスム、さらには漫画、イラストに関するトピックです。

投稿した結果どうなったか

 さて以上のような動機で始めたnote記事の投稿ですが、1年目、2年目は最初の動機に沿って書いていました。ところが、「線スケッチ」の入門記事は、本当に入口のところで終ってしまい、各論に入らずに休止状態です。

 もう一つの実践コースは、構想だおれで、いざ書いてみると大変時間がかかり、これも休止(いや事実上停止状態です。

 当初の狙いが止まってしまった一番大きな理由は、やはり投稿した直後のビュー数がどんどん減少していくことにあります。ああやはりnoteもFC2blogと同じだったかと思い、記事を書く意欲がなくなってしまったのです。実践コースも同じです。

 かろうじて、「線スケッチ」の背景にある西洋絵画、東洋絵画、日本絵画の絵画史的トピックや絵画論についての記事は続けていますが、それは「線スケッチ」を始めた人のためというよりも、一般的な絵画の愛好家を想定したものであり、半ば自分のためのものという性格に変わってきています。

反省しました

 ところが、冒頭にのべたように、実は4年前の記事ですらコンスタントに読まれていることが判明したのです。
 私はとても驚くとともに反省しました。なぜ、はやばやと「noteの記事は、ストックとして使えない、すなわち、記事を投稿した直後しか読まれない」のだと決めつけたのかと。

 実は、冒頭に例として挙げたビュー数105の4年前の記事ですが、大変乱暴に推算すると、1年間で、105×12=1260 となり、この4年前の記事を年間1260人、そして4年間には5040人が目を通したということになります。

 noteのアクセス数について詳しい方は、以上の考え方は間違っていると言われるかもしれません。
 もしかすると、その記事を間違って開いて読まずに閉じた例が大半で、そのような例がカウントされているに過ぎないという見方もあるかもしれないのです。

 しかし、私にとって大事なのは絶対数ではなく、4年も前に投稿した地味な記事が今でも誰かが読んでいる可能性があるということです。

 特に「線スケッチ」入門記事スケッチの描き方の記事が多く含まれていることを嬉しく思いました。

今後の方針について

 以上の結果を受けて、再度初心に帰り、スケッチ入門記事の充実と実践編の記事再開したいと思います。

 線スケッチ入門記事は、2年前にほぼ基本的な部分は投稿しましたので、補足程度になると思います。
 しかし、実践編は、止めてしまった原因を分析して(あまりにも項目を盛り込み過ぎたと考えています)、長続きするように記事の構成や工夫を考え直し、近々投稿を開始したいと思います。

 なお、現在継続しているシリーズは今まで通り投稿いたします。

(おしまい)

 前回の記事(線スケッチよもやま話)は下記をご覧ください。

 


 

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