わたなべ・えいいち
私が好んでいくスケッチポイント別に作品を紹介します。関連するよもやま話もあわせて載せます。
訪れた美術展の感想文です。ただし、美術展全体の紹介や感想ではなく、「線スケッチ」の視点で鑑賞した内容に焦点を絞っています。視点としては、モチーフ、構図、線描、筆さばき、配色など技術的な面を中心に初心者にも役立つ内容をめざします。
都会をスケッチでは人物は欠かせません。人物を描くのは大変難しく、モデルを描く機会は初心者にはあまりありません。手帳を使って、電車や公園、レストランで描く練習をしてきました。これまで描いたスケッチを紹介しています。
「線スケッチ」に関する話、あるいは直接関係しない話も含め日々考えたことをまとめた記事です。 ■「美術展鑑賞記事、読書感想記事:思い付き、推論を検証するための考察、準備作業、その他 ■美術展以外の訪問記 ■日々の雑感など
この読書感想シリーズは、通常の書評形式ではなく、以下のような方針で取り上げています。 <方針> 1.書籍全体の書評ではなく、「線スケッチ」の制作に役立つ部分を取り上げ紹介する。 2.「線スケッチ」の視点で、絵画全般について、自分が知らなかった見方、あるいは著者も考えていない見方を取り上げる。 絵画における「線」に焦点を当てた表現、考察を収集する。 3.街歩きスケッチ(都市、郊外)に関連する書籍で、これまでスケッチした場所、今後スケッチする場所の歴史、社会、建築、都市景観の考え方、見方を取り上げる。 以上の方針に従い、著者がその本で伝えたい全貌を紹介するのではなく、あくまで「線スケッチ」の立場から、私が気に留めた部分に焦点をあてるので、書評というよりは、線スケッチを描く上での参考としての文章の紹介と感想文が主な内容となります。
定年後 現在私は会社員生活を終えた後、東京、関西にてスケッチ講師をしています。もともと小学生以来、定年直前まで50年以上も絵とは無縁の生活だった私が、スケッチ講師として、いろんな方に絵をご指導する立場になるとは、夢にも思っていませんでした。 きっかけ きっかけをお話しすると次のようになります。 定年後「濡れ落ち葉」状態にならないよう、定年間近に何か趣味がないかと探していました。偶然、イラストレータ、画家の永沢まことさんの画集に書店で出会い、その絵の「くっきりと気持ちよい
私が訪れた東京都区外の近郊都市、府中のスケッチポイントを下に示します。 東京農工大府中キャンパス・農学部本館裏、府中・四谷の農家裏(1)東京農工大府中キャンパス・農学部本館裏 東京農工大といえば小金井キャンパスの方が有名かもしれませんが、実は府中にもキャンパスがあります。 府中駅から欅並木で有名な国分寺街道をしばらく北上すると正門が見えてきて、その奥に農学部本館があります。多くの古い大学と同様に、時計台が付いた戦前の趣のある近代建築です。 この絵は、正面ではなく
(長文になります) はじめに 新宿のSOMPO美術館で開催中の「カナレットとヴェネツィアの輝き」展に行ってきました。 最近はロートレック展以外は、日本美術、東洋美術系の展覧会しか訪問していませんから、なぜ?と思われるかもしれません。以下、簡単に訪問した動機を説明します。 カナレットの名前を意識したのは、「線スケッチ」の師、永沢まこと先生から直接その絵画の画像を使って説明を受けたからです。 以前から名前だけを知っていましたが、先生が提唱された「都市画」(下記参照)と
ドアに立つ、スマホを扱う女性です。ストライプのパンツがかっこよい。 前回の記事は下記をご覧ください。
電車内で眠る若い男性、日本の電車ならではの定番の姿です。 前回の記事は下記をご覧ください。
(長文になります) はじめに 先日放映されたNHKの日曜美術館の番組、「奄美への道標(みちしるべ) 画家・田中一村」では、何人かのゲストが出ていました。 中でも画家の山口晃氏が出演していたのを見て、番組中彼の発言に注目しました。 私は常々美術の専門家(研究者や美術評論家など)と違って画家の赤瀬川原平氏や山口晃氏の絵画に関する発言は、実作者ならではの見方が多く、大いに納得できると思っていました。 ですから田中一村の絵に関して山口氏からどんな新鮮な発言が飛び出すのかと、
はじめに noteを始めて、来月11月で4年になります。記事を書いているクリエーターの皆さんは「ダッシュボード」の「アクセス状況」をどれくらいご覧になるのでしょうか? いつの頃か、私は「クリエーターペイジ」の中の「ダッシュボード」の中に「アクセス状況」の項目があることを知り、記事を書いて出すたびに翌日から数日程度、「ビュー」数の推移を追う癖がつきました。 そのため、最近は特に気合を入れて書いた記事のビュー数が伸びたり、伸びなかったりすることが気になりつい覗いてしまい
最近の日本女性は、何かしら髪染めをしていて、昔から外国人女性が褒めてきた、あるいは羨ましく思った黒髪を見ることがなくなりました。 当初、この若い現代女性の髪を金髪にしようかと考えていました。しかし、これまた日本の女性の特徴である前髪をしっかり垂らしているのを見て、考えを変えて漆黒に塗ることにしました。 前回の記事は下記をご覧ください。
中高年の夫妻を描くことはめったにありません。普通であれば何かおしゃべりしているはずですが、二人とも何かを見つめています。何だったのか今となっては思い出せません。 前回の記事は下記をご覧ください。
さ この記事は、前回の記事「田中一村展」その1の続きです。 (長文になります) プロローグ 突然ですが、本展覧会のチラシの田中一村の代表作である下記の絵を見て何を感じられるでしょうか? 私は、これまで田中一村の奄美時代の代表作を見るたびに、その密集した南国の植物と花、そして珍しい鳥や蝶の造形と色彩に魅了されてきました。おそらく大半の人々も同じではないでしょうか。実際、一般の人々の感想記事や専門家の解説も同じように密林描写と南国の動植物に焦点が当てられています。 しか
私が訪れた東京都区外の近郊都市、府中のスケッチポイントを下に示します。 府中の森公園の藤の花、府中・多磨霊園の給水塔(1)府中の森公園の藤の花 「府中の森公園」は旧米軍基地の跡地利用でできた都立の公園です。公園内には、「府中市美術館」があり、「千葉市美術館」同様、東京区内のメインの美術館とは一線を画すユニークな企画が多く、好きな美術館の一つです。 隣接して、「府中の森芸術劇場」もあり、文化の香りがする落ち着いた環境の場所です。 噴水のある場所から府中市美術館雄
私が訪れた東京都区外の近郊都市、府中のスケッチポイントを下に示します。 府中・武蔵台公園、府中・是政の蔵(1)府中・武蔵台公園 府中市の西北部に国分寺崖線が走っています。国立市と国分寺市との境界が複雑に入り組んでおり、その二市の境界に挟まれた場所に「府中市立・武蔵台公園」があります。 特に名のある公園ではなく、近隣の住民の皆さんが集って楽しむ場所のようです。 実は来訪目的はこの公園ではなく、この公園緑地の東端に連なる国分寺市の「武蔵国分尼寺跡」が本来の来訪目的でし
(長文になります) はじめに 前回のこのシリーズの記事、「「村上隆もののけ京都」展(最終回)」の最後で、私は次のように述べて、もののけ京都展の感想記事を終えました。 「江戸絵画」に目を向けていくことと、「田中一村展」とどう関係しているのか、以上の文では読者の方は分からないと思います。以下、簡単に説明いたします。 「線スケッチ」の「線」の表情の観点で、昨年初めより水墨画の勉強と中国、日本の水墨画の作品の実物の鑑賞を開始し、都度記事にしてきました。 日本絵画では、室町
私が訪れた東京都区外の近郊都市、府中のスケッチポイントを下に示します。 府中・郷土の森博物館の曼珠沙華と萩の花、平日の東京競馬場(府中)(1)府中・郷土の森博物館の曼珠沙華と萩の花 前回紹介した「郷土の森博物館」の曼殊沙華のスケッチです。曼殊沙華まつりが始まる以前描いたものです。 赤い花の群生と萩の花が隣接して咲いているのが季節を表していると思い描いて見ました。 (2)平日の東京競馬場(府中) 今はどうか知りませんが、コロナが始まる前、競馬が行われていない平
私が訪れた東京都区外の近郊都市、府中のスケッチポイントを下に示します。 府中市・郷土の森曼殊沙華まつりの白い花、府中市郷土の森公園の蓮池を描く人々(1)府中市・郷土の森曼殊沙華まつりの白い花 何回もこのシリーズで紹介している府中市・郷土の森博物館では、以前から田んぼの周辺と隣接する小さな梅林に曼殊沙華(ヒガンバナ)が植えられ赤だけでなくピンク、黄色、白の花を咲かせていました。 昨年突然、「曼殊沙華まつり」というイベントがはじまり、少し大げさではないかと思ったのです
上を見上げる男性です。通常は眠るかスマホをいじる姿なので、かなり珍しい例です。 前回の記事は下記をご覧ください。