"大学教員のお仕事"って何をやる?
本日は"大学教員のお仕事"のご紹介。
「大学教員になってみたい!」という方や、「ちょっと興味あるかも?」という方、あるいは「藁科って普段何やってるの?」という方、お読みください。
夫婦揃って大学教員で、その勤務形態もかなり異なるので。
そんなに興味はなくとも、「大学教員ってこんな感じなんだふーん」という内容にはなっているかと思いますので、ご一読いただけますと幸いです!
●藁科【妻】のお仕事
前職・現職 - 私立大学 助教
(いずれもパーマネント雇用)※パーマネント=終身
<年間の流れ> イベントのみ抜粋
4月 入学式・新入生オリエンテーション・新年度授業開始
5月 オープンキャンパス(OC)
6月 オープンキャンパス(OC)・学内教員研究発表会(運営)
7月 オープンキャンパス(OC)・期末試験
8月 オープンキャンパス(OC)・臨海実習・科研費申請
9月 オープンキャンパス(OC)・後期授業開始
10月 卒論指導開始
11月 研究フォーラム(運営)準備
12月 研究フォーラム(運営)・卒論発表会
1月 入試・大学共通試験
2月 入試
3月 卒業式
妻曰く、OCで学生数の確保が叫ばれるので、とにかく準備や呼び込みの労力を割くようにお達しがあるとのこと。
上記のものは全て"イベント"のみ、です。
このイベントの前後に、色々と事務作業があります。
そう、事務作業です。
大学教員は事務作業なんてしない、という誤解がありますが、それは大きな間違いです。
実際のところを言えば、『事務作業が9割』が日本の大学教員の実状です。
大学の学生さんたちは、教員の先生と会うのが授業だけ、もしくはあるとしてもゼミの時間だけなので。
この実状は知らないかと思いますが、実際とっても地味でハードワークな現場です。
正直なことを言えば、「授業をしながら研究活動を頑張ってくれ」と気軽に言われるんですが。
と訴えている大学教員の方はとっても多いです。
以前にもこのような記事を投稿したりしています↓
●藁科【夫】のお仕事
前職 - 国立大学 特任*1助教
5年間勤務(満期)で退職
現職 - 私立大学 特任講師 3年目
(いずれも任期制*2雇用)
上記に加えて、2大学にて週2回非常勤講師を担当
<年間の流れ> 現職のイベントのみ抜粋
4月 新年度授業開始 週5日授業担当(本務校8コマ、非常勤にて5コマ)
1コマ:90分授業を1回
5月〜7月 授業実施【13コマを15週間】
8月 成績つけ・夏休み(学生と同様)
9月 後期授業開始 週5日授業担当(本務校8コマ、非常勤にて5コマ)
10月〜1月 授業実施【13コマを15週間】
1月 入試・大学共通試験・集中授業
2月〜3月 成績つけ・春休み
*1 特任・・・ある特定の業務を専門で行うために設置した、と言う意味
*2 任期制・・・契約期間が決まっている雇用形態(大抵が3年、1年のところも)
妻とかなり異なりますね。
私は現職が基本的に<授業担当教員>での雇用のため、大学のイベント系はほとんど関与しません。
もちろん事務作業の半数を占めると言われる、大学内の委員会や運営関係の分掌(割り当て)もないので、純粋に授業だけですね。
これはおそらく大学教員の中でも恵まれた環境だと思います。
前職は逆に特定業務(大学体育施設の管理・運営・AT教育)と少しの授業担当、大学分掌担当だったので、かなり毎日の時間の使われ方が異なりました。
妻はといえば、前職が授業担当教員と研究の両輪で、現職が研究職雇用としての立場で働いています。
●授業をやるだけではない!大学教員のお仕事
今回の記事は、ただ授業をやっているだけでは大学教員としてやっていけないんだ、ということを少しでもわかっていただきたくて書いたものです。
私は現在幸いにも授業のことだけ関与していればいい立場ですが、そんなものはレアケース中のレア事例です。
授業だけでも、その授業時間だけではなく、その授業時間前の資料作成や授業計画の作成、その後のレポート読み〜成績つけまで、【事務作業】で埋もれます。
それに加えて、学内分掌やイベントごとの担当をしたらどうなるかというと。。
大体の1日が「9割事務作業」で終わります。
学生に教育をしたくて、自分の専門分野で研究をしたくて、この仕事を志したのになんで・・となることは1日に何度もあります。
本末転倒ですよね。
実際にこんな制度は日本だけ、というのも追い討ちですね。
不必要な事務作業は事務の方々がやり、教員は教育担当と研究専任が分かれていて、1日の大半を自身の専門分野に充てられる、というのが日本以外の大学教員のあり方で。
それをとても羨ましく思っていたりもします。
というわけで。
今この記事を読んでくださっているのが、大学生の学生さんであれば、「なんで先生は授業やゼミであんなに張り切っているんだろう?」と感じた人もいるんではないでしょうか。
それは、先生が「本来やりたかった教育(研究)活動の時間」に、膨大な事務作業を乗り越えてやっとありつけたから、ということが往々にしてあります。
なので、暖かい目で見ていただけると幸いです。とにかく、本来の教育(研究)活動ができて嬉しいだけなんです。
今から大学教員を目指す方にはとても残念な現実かもしれませんが、これが事実です。
私も学生を30歳になるくらいまでやり。博士号をとって、やっと教員のスタートラインに立てるんだ!と意気揚々と胸膨らませていた時期もありましたが、この現実になんとも言えない気持ちを抱いています。
ただ、今の時代。
変えられない部分があるけれど、変えられる部分に焦点を当てれば、いくらでも自分が活動したかったことができます。
このnoteもそうですし、他のSNSやインターネットを駆使して、大学でやりたかったことの延長上の活動もたくさんできます。
大学教員になってはや8年目。
そろそろ次のステップを目指そうと思っているので、今後色々と挑戦をしていこうと思っています。
【今日の春斗】
今日はここまで。745日目おわり。
最後までお読みいただきありがとうございました!
それではまた明日。
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今日の紹介【バドミントン選手向け】
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今後とも引き続き楽しく頑張ります!
【保有資格】
博士(スポーツ医学 筑波大学)
日本スポーツ協会公認バドミントンコーチ3
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツコーチ
日本障がい者スポーツ協会公認中級障がい者スポーツ指導員
日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツトレーナー
NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト
NSCA認定パーソナルトレーナー
高等学校教諭専修免許(保健体育科 茨城県)
中学校教諭専修免許(保健体育科 茨城県)
赤十字救急法救急員
【現在の大学担当授業】
於:東京経済大学・千葉大学・東洋大学
<体育実技>
●バドミントン ●卓球 ●バレーボール
●トレーニング理論実習 ●フィットネス
<ワークショップ科目>
●テーピング・マッサージ実習 ●スポーツ医学理論実践
<講義科目>
●健康の科学a ●健康の科学b ●スポーツとの出逢い
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