欠けた月~三夜~ 食らう
冷蔵庫の灯りがぼんやりテーブルの上を照らし出す。
莉央は手当り次第に口の中に物を入れた。
そうそれは食べるというよりはまるで、
空っぽの箱に何かをただ押し込むように、
口にただ食品を押し込んでく。
納豆のパックを開け、野菜などは大根、キャベツとそのままかじっていった。
いわゆる食品が底をつくと、
次はマーガリンの蓋を開けて
バターナイフでそのクリーム色の塊を
口の中に押し込む。
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最終的に13の物語を予定しています。
欠けた月の登場人物たちのその後は、
欠けた月 夜明けの版で13の物語それぞれ対になった物語発売予定です。
欠けた月 夜更けの版
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なぜこんなことになってしまうのか? どうしてこんなことになってしまうのか? 答えのないなか、月が欠けていくように人生の欠けに傷つきつづけて…
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