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山本義隆先生の解析力学の学習記録。 疑問点や式展開など。

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山本義隆先生の解析力学の学習記録。 疑問点や式展開など。

最近の記事

山本解析力学 §3.1

ダランベールの原理2.1.8式からラグランジュ方程式の導出をおさらいする。 最後でイコールゼロ。 このラグランジュ方程式の左辺を積分する。p165の1行目から2行目は次のように部分積分する。 両端は動かさないから、δLの時間積分はゼロとなる。 系が実際にとる運動経路にそったラグランジアンの積分は、端点を固定して、途中経路を仮想的に無限小だけ変化させても、その値を変えない。例えば石ころを投げて放物運動させる。この場合の配位空間は3次元と同じ。放物線から少しでもずれると、変分

    • 山本解析力学 2.1.3

      • 山本解析力学 1.6.3

        テンソル場はQでテンソルτQを定義する。すなわちτは2階テンソル値函数である。2階テンソル場の成分と基底を表す。 リーマン計量gはM上の2階対称テンソル場であり、Q上に計量テンソルgQを作る。その作用gQ[vQ vQ]すなわちvQどうしの内積を定義すると、正定値である。 リーマン計量を持つ多様体をリーマン多様体ないしリーマン空間という。 簡単にいうと、リーマン計量とは、内積を取れよという写像である。リーマン空間とは内積を持つ空間、多様体である。同じベクトル空間内の積だから内

        • 山本解析力学 1.5.5

          テンソルの交代化、すなわち、一般的な共変テンソルを反対称テンソルに対応させる写像を考える。これは、交代化作用素A2を定義する。 はじめの式は意味は少々難しいが、τuvと-τvuは同じものということになるということである。だから足して1/2にする。τが1ベクトルのテンソル積ならより具体化できる。結局、交代化作用素は2つの1ベクトルの外積の1/2なのである。 交代化作用素は一般のp階共変テンソルをpベクトルに交代化する。 外積は交代積ともいう。 例えば、1ベクトルどうしのテン

        山本解析力学 §3.1

          山本解析力学 1.5.4

          2階テンソルは1ベクトルの組みを実数に対応させるが、1ベクトルの順を変えると符号も変わるものを2階交代テンソルという。特別に2ベクトルという。 これを歪対称という。交代、反対称でもよい。 同じ1ベクトルどうしの2ベクトル写像はゼロである。 したがって、前節の2階テンソルの形に制約を課して、1.5.38式のように表す。この式はi=1,2 j=1,2とすればすぐに確かめられる。基底の部分が、後で出てくる外積になっていることが分かる。その作用は1.5.38式のように行列式で記憶して

          山本解析力学 1.5.4

          山本解析力学 1.5.3

          1ベクトルはベクトルひとつを実数に対応させる。ベクトル2つを実数に対応させることを考える。この対応をτとする。 τに与える性質 2重線型写像(双線型写像) ベクトル空間を張る 2つの1ベクトルのテンソル積である ベクトルどうしのテンソル積は行列だから、これは納得できる。 1.5.24式のようにテンソル成分(数)と行列状の基底を持つ、行列状の基底は単位ベクトルどうしのテンソル積になっている。もちろん縮約で表されているから、ダミーで和をとる。 τは行列である τは2階共変テンソ

          山本解析力学 1.5.3

          山本解析力学 1.5.1

          1ベクトルはベクトルとセットで実数を生む。1ベクトルたちはベクトル空間を張り、基底をもつ。1ベクトル空間の基底はベクトルに作用して成分を取り出すが、それは共役関係である。

          山本解析力学 1.5.1

          山本解析力学 幾何学的対象とは何か

          考察中

          山本解析力学 幾何学的対象とは何か

          山本解析力学 §1.6.2

          1形式はQにおける1ベクトルを、多様体全部に広げた双対ベクトル場である。 1形式という名から想像できんが、たしかにベクトル場のたぐいである。 あるベクトル場の1形式をω、別のベクトル場の1形式をσとしてこれらはベクトル空間を張る。ベクトル場とベクトル空間を混同してはいけない。ベクトル場はある点Qに作用し接ベクトルvQを像とする写像であり、ベクトル空間はベクトル空間の公理の成り立つ集合である。 1形式はベクトル場と同じく、点Qから1ベクトルdfQを対応づける「場」である。 1形

          山本解析力学 §1.6.2

          山本解析力学 §1.6.1

          Qを通る任意の曲線c(t)があり、Qにおける接ベクトルをvQとする。vQを任意の実数値関数に作用させると実数を得る。いちおう、Qは始点でc(0)=Qとしておく。 この対応を、ベクトルvQから実数への写像dfQと見る。dfQをvQに作用させると実数であり、かつこの写像には線形性があるから。dfQたちはベクトル空間を張る。このdfQが、1ベクトルである。 1ベクトルは∂f/∂qiを成分、dqiを基底とするベクトルである。 dfQ=(∂f/∂qi)dqiと書くことができる。 微分が

          山本解析力学 §1.6.1

          山本解析力学 p4陰関数定理について

          拘束条件fsの座標成分xiによる偏微分を成分とするヤコビ行列のランクがkのとき、あるk個のxは他の3N-k=n個の独立変数で表せる。ヤコビ行列はp行3N列行列Jで、その正方部分行列のうち、行列式が0でないものの最大次数はJのランクに等しい。いまJのランクをkとすれば、k•k部分行列(k•k小行列)の行列は0でない。すなわちこの小行列に関しては逆行列をもつ。 齋藤線型代数学p98定理3.2.5参照 よって陰関数定理によれば、k個のxはn個のxに従属していて、このn個のx=qとい

          山本解析力学 p4陰関数定理について

          山本解析力学 §1.4.6

          積分曲線は多様体M上の曲線です。曲線ということは、実数tから多様体Mへの写像です。1径数変換群は運動そのもの(移動)を表す写像です。 積分曲線 多様体上にベクトル場と初期条件を定めると図1.4.5のように曲線が決まります。ベクトル場といってもいろいろなタイプがあります。(下図) 白線が積分曲線です。この曲線はパラメタtから写像された像です。積分曲線c1、c2は例1.4.1の式(1.4.88〜1.4.89)で表されます。1.4.36を座標関数q iに作用させると1.4.36

          山本解析力学 §1.4.6

          山本解析力学 §1.4.5

          接バンドルは一個の多様体で、その上の点は(Q,vQ)=(qqq...vqvqvq...)て指定される。 ベクトル場は例1.4.1(p63)がわかりやすい。vはQにたいするベクトル値函数でfはスカラー関数である。テンソル値関数に拡張が示唆される。 Q(U上)に基底を取ってくるベクトル値函数(基底ベクトル場)と成分を取ってくるスカラー函数(成分スカラー場?とでもいっておこう)を作用させれば、ベクトル場の局所座標表示1.4.30を得る。下にベクトル場の具体的を示す。 写像vfはQ

          山本解析力学 §1.4.5

          山本解析力学 §1.4.4

          Qにおける微分作用素はQを通る曲線ごとに異なるのでvQだのuQだの、いろいろなパターンがあって、それらはベクトル空間の元となっていることが確かめられるから、 微分作用素の集合はベクトル空間を張る。これが接空間である。接空間は場所Qによって異なることに注意する。接空間のベクトルすなわち微分作用素は座標系によらない意味を持つので、幾何学的対象である。その意味において、多様体上の方向微分作用素は"速度ベクトル"なのである。 図は松本多様体p90

          山本解析力学 §1.4.4

          山本解析力学 §1.4.3

          曲線cに沿う速度ベクトルを考える。 例えば、城南線沿いを走る車の速度である。六本松駅を原点としたxy座標系と、曲座標系では成分が異なってしまうので、直接cをtで微分した値(速度)も異なる。 そこで、城南線に沿う任意の関数、例えば、標高などを取ってきて、いったん実数に写像してその微分を求める。 上の図だとQが六本松近傍なら方向微分は大きく、桜坂とすれば方向微分は小さい。関数はなんでもよく、方向微分作用素として、(1.4.15)と表せる。 関数として気温を考えることもできる

          山本解析力学 §1.4.3

          山本解析力学 §1.4.2

          問 以下について説明せよ。 多様体の幾何学的対象 共変性の要請 関数 曲線 曲線は1つの実数tから多様体への連続的な滑らかな写像(微分同相写像)。多分、多様体上に勝手に設定してよい。 曲線は局所座標表示すればc(t)=(q1(t),q2(t),•••)となる

          山本解析力学 §1.4.2