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ウォーキング後のケアについて

前回は夏のウォーキング後はしっかりと身体を冷やすために水風呂または水シャワーを浴びるケアについて紹介しました。
では、具体的に運動後に身体を冷やすことでどのような効果があるのでしょうか?
本日は運動後のケアについて生理学的な側面から整理してみます。

高体温による中枢性疲労

今回紹介する
運動後の疲労回復の方法としての入浴が 身体に及ぼす生理学的な影響
では

運動をするためには必ず筋を使い、筋を動かすために発生したエネルギーの約80%は熱に変換される。この熱をいかに体外に放散するかが運動継続には重要となる。しかし、高温下で運動を実施すると体外への熱放散効率が低下し、体温が過度に上昇することで、運動のパフォーマンスが低下する。特にマラソンなどの持久性運動のパフォーマンスを決定する因子の一つは体温だといわれている。 体温上昇に伴う運動パフォーマンス低下の原因として、心臓血管系ドリフト(運動継続に伴う心臓血管系パラメータのシフト)と体温自体の影響が考えられる。運動強度が強い自転車運動を実施すると一回拍出量は運動継続とともに段階的に低下したが、最大酸素摂取量の40%の運動ではそれは認められなかったという報告がある。また、心臓血管系ドリフトは常温下より高温下で大きくなることも認められている。 また、高体温により最大随意筋収縮力が制限されるという報告もある。この高体温時に起こる運動遂行不可能状態では一回拍出量、心拍出量や筋血流量の低下および筋での乳酸やカリウム濃度の変化は起こっていない。また、電気刺激による最大筋収縮力の低下は抑えられていることから、高体温により中枢での疲労が起こったと考えられている。

と報告されています。
さらに同じ論文では

本研究では、入浴により全般に核105 心温は低下する傾向であったが、38℃群では食道温の低下が遅れた。直腸温も38℃群は30℃群に比べ高い傾向にあった。核心温を低下させる目的では温浴は避けたほうが良いと考えられる。

と報告されています・。
つまり、ウォーキング後は水風呂に入る、または水シャワーにて身体を冷やすケアすることで疲労の軽減につながることが考えられます。

まとめ

ウォーキングの効果を得るためには中強度の運動が必要です。しかし、運動後のケアを怠ると回復に時間を要してしまい、運動機会が減少してしまいます。運動後はしっかりと身体を冷やすケアしましょう。
ウォーキング療法士としてウォーキングをしやすい環境をお伝えすることも大切です。
ウォーキング指導の引き出してして知っておいましょう。
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療法士として、社会貢献ができる手段がウォーキング療法士です。

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