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渡辺 杜太朗
2021年8月24日 16:19
潮騒のうた耳を澄ましてた私に何度もうちあけてくれたね風が邪魔して声を遮えるのだからかすれていくあなたの言葉聴こえないわよ絶えず打ち寄せる波の様に胸を貫くの 太陽も雲に隠れたわ人もまばらになって帰っていくこの海岸で私達だけ 取り残されいくのが楽しかった車においてきたヒールに履き替えたくないあなたの大きな サンダルで歩いていたい潮騒のうた耳を澄ましてた私に何
2021年8月5日 20:17
庭に咲いた白いバラ微笑む様に美しいトゲを抜いて贈りたいあなたが暮らす窓辺まで家を出たのは16の誕生日までは待てなくて近代都市に行っちゃった庭も持たないアパートでいつでも待ってるこの街にも花は咲くからまだら模様のいまどきな花はないけどポストを開けるわメールを見るわあなたの声色が掠れてないかと本当は鳴らしたいベルだけどジャマになるでしょ あなたの小さい頃に描いた
2021年8月2日 11:43
ここは風の国 君は凪(なぎ)の街こっちにおいでよ 殻の中からここで待っている 君を呼んでいる青嵐吹く空 響き渡れば乗せていって 馬よ 羽を広げて驚かせてごめんね 産声高らかに花が芽吹くための泪こぼれて君の色の不思議 笑った時にほどけるいのち吹く街から今日も聴こえる君に差し伸べる手の 温かい感触を忘れないからここは風の国 君はいたずらにつむじ風を呼んで ひび割れる殻