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くりーむしちゅー上田晋也さんの喋りの凄さを考える。

“もっと喋りをうまくするにはどうしたら?”

一時期、取り憑かれたようにおもっていたことです。うまくならなきゃ症候群とでもいいますか、まっそんな名称はありませんけども。

もちろん、今でも“もっとうまくなりたい”とは思っています。でも“うまくならなきゃ”と思いすぎると、そもそも楽しくなくなっちゃうんですよね。

楽しさや熱量やらがあるから続けられるんです。じゃあどうやったら楽しく喋りをうまくしていけるのか?

今回は「喋りがうまい人は、知識が豊富だから面白いんじゃないかな?という仮定を提唱していきたいと思います。

・noteメンバーシップ“声と喋り研究所”

・喋りのうまさとは?


【上田晋也さんはうんちく王】

まず“喋りがうまい人ってどんな人を想像しますか?職業ではなく具体的な人です。僕はくりーむしちゅーの上田晋也さんがパッと浮かびます。

うんちく王で知られる上田さん。上田さんはいろんなジャンルの番組MCをやられていますね。スポーツ、クイズ、バラエティ、政治、オールナイトニッポン‥。それぞれに対応できるということは、たくさんの知識があるんだろうと思いましたが‥

よくよく聞いてみると“それぞれに特化した話をしているわけじゃないんです”どういうことなのか?



たとえば、相手の情報が少ないとき(アスリートや喋りが得意ではなさそうな文化人さんが相手の時)は

「私生活がミステリアスなんですけど、お休みの日とか何をされているんですか?」や「明日急に休みになりましたと言われたら何をされますか?」など、割とテンプレートな質問をされています。

そこから苦労話や、先輩に言ってもらった忘れられないこと、日常の取り組みなどの話を聞いていく。知識は話している人の内容に補助として使い、あとはずっと話を聞いているんです。

僕の主観ですが、上田さん2:ゲスト8くらいの割合でお話しされています。あちこちオードリーの若林さんにも感じる事なんですが、喋り上手な語って、聞き上手なんですよ。

話してが気持ちよく話せるような相槌、広げ方、振り方をしています。後輩が偉そうなことを言っているのは承知ですが、だからプロなんだなぁと思うんです。


上田『お休みの日は何をされていますか?』

ゲスト『うーん‥』

上『ショッピングに行かれたり、いやいや1日ずっと家でゴロゴロしてますぅ〜とか』

ゲ『あー(話始め)』

と、話し出すきっかけの言葉をパスされているんですよ。そして自分も乗っかれそうであれば「あぁ、僕も好きです」と言って共感をしたり、わからなければ「ごめんなさい、それどういう事ですか?」と、とにかく“聞いている”んです。

でもなんだか不思議なことに、喋りがうまい!と評価されるのはそのゲストではなく上田さん。いや、面白いですしうまいんですよ。でもこれを「いやー上田さんはプロだから」で終わらせてしまっていけない気がして。


【上田晋也さんはプロレス好き】

誰か言っていたのか忘れてしまったんですが、プロレス好きな人はみんな喋りがうまい(あ、勝俣さんだったかな?)と言っていたんです。

僕もプロレスが好きでよく見ているんですが、プロレスラーさんは相手の技をしっかりと受けているんですよね。で、技を仕掛けるときにもちゃんと当てる。チョップであれば胸のあたりに。ブレーンバスターなら背中からしっかり落とす。

受け方も当て方もめちゃくちゃなようでちゃんとやっています。これです。話を聞くとき(受ける)は茶々を入れずに最後までしっかり聞き、喋る(当てる)ときには相手のわからないことは言わずに、わかる“共通言語”でしっかりと届ける。

フリートークをプロレスで例えて、不快がったり違和感を提唱される方もありますが、僕は似てると思うんです。ただ、これはバラエティに限った話で、プライベートの会話まで考えすぎる必要はないと思ってます。

僕にとって喋りは、仕事であり娯楽。ただ喋るだけは娯楽であって仕事でない。

盛り上げる為、場を円滑に進める為に構築して喋ることは娯楽ではなく仕事です。今日こんなことがあってさー、ちょっと聞いてくれるー?というのは娯楽。

興味がない場合、普段の会話であれば「知らない」と、この一言でスパッと切っていいかもしれません。ただ、メディアで喋るとなったらそうはいきません。

ここつまんないなーと感じることが今までありましたが、ということはつまり「そのつまらない場所の構成に自分も含まれている」わけですよね。

「相手がつまらないんじゃなく、自分がつまらないから話をひきだせないんじゃないのか?」

盛り上げようとつい“自分から喋ってしまいがち”になってしまいますが、まずは“聞くこと”から始める。それがだんだん自分の知識、経験になり結果“喋りのうまさ”に繋がってくるんです。


【上田晋也さんは聞き上手】

傾聴力といわれますが、今から話すことはそんな堅い感じではありません。自分の話す割合を減らし、相手の話しを聞くという単純なことです。(僕はこれができていなかった‥)

しかし、この条件が相手にあった場合は自分の話す割合を多くします。いや、離れるが正解かな?

悪口、愚痴、噂話し。

これらの話からはなにも生まれることはなく、創作やクリエイティブの種に繋がることもありません。実際に過去

「それ僕が聞かなきゃいけないことじゃないよね?」

と、友人にいったことがありました。(今では繋がりは無い)そしたら

「話を聞いてくれてもいいじゃないか」

と、言われたんですよね。その話は『話を聞いてくれればいい』話であって、僕が聞かなきゃいけない話ではありません。まぁーここだけ聞くと偉そうに聞こえてしまいますが、他人の愚痴を聞けるほど僕に時間はないんです。

忙しいとかそういうのではなく、喋りをうまくするための時間が削られてしまうことが問題です。なんでもそうなんですが、うまくなりたいなら、うまい人たちがいる場所へ行かなきゃいけないんです。

絶望しますよ。自分の下手さに。でも、これがいいんです。もしかしたら上田さんは愚痴や悪口をうんうんと聞くのもうまいかもしれません。ただ、僕にはできませんでした。

これも経験値の差なんでしょうか。そのときだけちゃんとするのではなく、日常から聞くこと、喋ることについて考える。ラジオやバラエティーだけではなく、もっと上田さんを知りたい!と思って、バラエティー番組の観覧に行ったこともありました。


【言葉の受け身をとってみよう!】

プロレスには“受け身”という技術があります。会話でもこの“受け身”を使うことで、聞き上手になれるのではないか?とかんがえています。

同じ話を違う場所で聞く機会というのもあるでしょう。それを素人は「聞いたよ」と言う反応をとってしまいます。僕は今までこれでした。

リアクションに嘘をつけということではなく、受けるんです。喋るときもそうです。同じ話しをするときには、聞いた事がある人へ向け、言葉や展開を少し変えて話したりします。内容は変えませんよ。

これは学生時代、東京FMラジオに出た時に学んだ事です。出演させていただいたラジオは本来深夜の生放送だったんですが、学生の身分だった為収録で参加させていただきました。


本番収録をする前に少しテストをやるんです。こんな感じで話していきますよーみたいな。パーソナリティの方は、練習と本番で話す内容を変えました。話の新鮮味が薄れるからと言う理由で。かっこよかったですねぇ。僕もこうなりたい!と思いました。

喋るお仕事って喋っているだけに見えてしまいがちなんですよ。だから“自分もできるかも!”と思ってしまう。

今では配信アプリやYouTube、会場をおさえトークイベントをやろうと思えばいつでも話す場を設けられる時代。うまくなくても発信はできます。うまくなる方法はいくらでもあります。

極めたい事があるのであれば、時間を作りどんなことがあってもやる。それが努力です。

これはネガティブなことではなく、僕は常に自分に“お前は喋りが下手だぞ”と思っています。そう思っていると、いろんなことから喋り上達のためのポイントを探そうとするんですよね。

喋りをする前に、喋る時間以上のリサーチをする。え?当たり前じゃないの?と思われる方もあるかもしれません。そうなんですよね、僕はここが甘かった。

受け身は技術です。だから読書をして知識を蓄えているんです。蓄えたなら実践。その繰り返しです。


【喋る為に書く】

聞き続けてもらうための喋りをする。惹きつける喋りというんでしょうか。僕はTikTok、YouTubeショート動画、SNSの投稿する短めの動画相性が悪いので諦めました。

なので、そのかわりにnoteやフリートークなど(読まれ続ける文章を書く事)に力を入れています。喋りが面白い、うまい人って文章も面白いんですよ。


アウトプットの方法が喋りか、文字か。もちろんそれぞれでスキルは必要です。何をやったらうまくなるのか?なんてものはわかりません。

でも、わからないからこそ楽しいんです。いろいろなことを試してみて「あ、これはだめだ。お?こっちはいい感じだぞ?」と気づいていく。

僕がやってきた喋り、書くに関しての鍛え方は“読書、映画、会話、記事を読むなどたくさんの言葉に触れていくことです”。

これからも勉強です。言葉を浴びる感覚に近いでしょうか。喋って書いてを毎日繰り返す。


ナレーター
有野優樹(ありのひろき)

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正直に言います。話を上手くするため、映画を見たり本を読んだりのお金に当てます。直近、島に暫く住む予定なのでそちらの生活費に。