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社会を変える力は、あなたの中にもある〜アイデンティティの変容〜
今回は、私が尊敬する友が経験した辛い出来事をきっかけに、その思いを綴ります。
友の涙は、私にとっても他人事ではありません。
職場を共にする仲間でもあり、同志でもあります。
職場での理不尽については、こちらの記事をご覧ください。
友の涙
友は、私の身に起きた理不尽にすぐ気がつきました。
「悔しいです」と、私にそう言ってくれました。
友は真摯に仕事に取り組み、信頼を得てきました。
しかし、その努力が理不尽に直面しました。
組織から不当な圧力を受け、働く環境が急激に変化したことで、深い苦しみを感じていました。
その友が今、泣いています。
怒り、悲しみ、失望、恐怖、無力感、孤独感——
それらが入り混じり、心が引き裂かれるような感覚を覚えているのだろうと思います。
たとえ職場を辞めたとしても、その未解決の問題はついて回ります。
だからこそ、私たちは向き合い、解決に取り組まなければならないと感じています。
私たちはただ話を聞き、互いに慰め合いました。
お互いのストレングスを強め、エンパワメントをしてきました。
私は友のひたむきな姿に胸が熱くなり、涙が出そうになる感覚を覚えました。
そして、改めてこの理不尽が許せないと思い、心が燃えるような気持ちになりました。
種——社会変革の始まり
以前、「種」についての記事を書きました。
種とは、過去を再生するためではなく、新しい可能性と変化を生み出すものです。
社会変革と聞くと、大きな改革や戦いを思い浮かべるかもしれませんが、本当の変革はもっと身近なところにあるのです。
社会変革は個人の変容から始まる
社会変革は、個人の変容から始まります。
八木晃介氏は言います。
「個人のアイデンティティが変容することで、その人をめぐる関係が変化し、それが社会変革に繋がっていく」
また、社会福祉士の中島康晴氏は言います。
「社会変革の起点は、個人のアイデンティティの変容にある」
(中島康晴著 『ソーシャルワーカー「身近」を変革する人たち』筑摩書房 2022年、080、083頁)
つまり、社会を変えることとは、まず自分がどのような存在であるかを問い、自己理解を深め、行動を変えることから始まるのです。
私自身の苦しみと変革
私は職場の理不尽で、労務職のようなことを強要され、手の関節が曲がってしまいました。
もうピアノも弾けないかもしれません。
歯科衛生士として器具を持つことすら難しくなり、時折手が痛み、治りません。
今日、私を土の中に埋めてなかったことにした人物と廊下で会ったとき、許せない気持ちが湧き上がりました。
それは簡単には消えません。
それでも、私は確実に社会変革をしています。
私は自分が何者かを問い続け、その都度最善の決定をし、行動してきました。
そして、私は確実に変わってきました。
以前の私とは大きく変わっています。
社会変革は誰の手の中にもある
社会変革は一部の特権を持つ人々のものではありません。
日々の生活の中で、自分が何者であるかを問い、決定し行動することで、誰でも変革を実現できます。
たとえ一人で取り組んでいたとしても、その意味は十分にあります。
社会変革の力は、どんな人の手の中にもあります。
変革とは何か
変革とは、大きな革命を起こすことではありません。
自分に変化を取り入れ、実現していくことです。
それは「奪われたものを取り戻すこと」です。
私は幸い、小さくされた友がいます。
小さくされた私と友。
小さくされた私たちは仲間です。
私たちは今、社会変革に取り組んでいる。
社会変革は、どんなに小さくても、小さくされて誰の目にも見えなくても、静かに、しかし確実に起きている。
社会変革は、誰の手の中にもあります。
この記事が、誰かの希望となりますように
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
私が目指しているのは孤立のない共生社会の実現です。