元町、ごちそうさま!
神戸・元町の山手に、以前からお気に入りの広東料理がある。
〈良友酒家(りょうゆうしゅけ)〉だ。
広東料理とは、中国南部の広東省の料理を総称していう比較的あっさり系の中国料理で、ツバメの巣、フカヒレなどの高級食材で知られる。
いかにも美食家を想起させる香港やマカオも広東エリアだ。
〈良友酒家〉はこれまでに何度か訪れたことがある。
オープンは平成元年と新しいが、それでも30年を越すことになる。
良き友に支えられて生まれたことへの感謝の気持ちが込められた店名だ。
メニューがとにかく豊富で、伝統的な点心から大皿料理まで100種超え。
ランチは〈五目焼きそば〉、ディナーは〈火鍋(ホーコー)〉が人気だ。
昨日は三宮勤務の日。
久々に五目焼きそばが食べたくなって、会社からちょっと距離のあるこの店にダッシュでやってきた。
〈良友酒家〉は雑居ビルの1階にある。
会社の昼休みが11:45から始まるおかげで、並ばずに入れるのが嬉しい。
五目焼きそばのはずが店に入って翻意し、日替わりのランチを頼んだ。
昨日は八宝菜と酢豚だったが、家でも作れる料理を頼むのは躊躇がなくもないが、本格の味に触れた時の感動はより大きく、その味を盗んで家で作ってみようというモチベーションつながる。
野菜ごろごろ、豚・海老プリプリの八宝菜。
カリッと揚がった豚が甘酢にひたってウマウマ。
このところ中国料理といえば痺れる四川の「麻」「辣」が多めだったので、滋味あふれる広東に触れて優しい気持ちになれた。
いつ来てもおいしくて、そして心がほのかに温かくなる〈良友酒家〉。
ご子息が元町駅の近くに開いた姉妹店〈China Modern Liang You(リャン・ヨウ)〉もモダンで人気。
こちらは遠来の友人をもてなすのに使ったりしている。
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ランチの帰り、青森りんごの専門店〈à la ringo~あら、りんご。〉に寄る。
運営は、これまで〈土佐清水ワールド〉や〈山陰・隠岐の島ワールド〉など郷土の食材を扱った居酒屋を神戸に展開してきたワールド・ワンだ。
地方自治体と協定を結んで食材を地域から厳選して調達するなど、地域活性化への視線は確かで、そして熱い。
トアロードの一角に店はある。
暖かい店内の色に誘われて入りやすい。
〈à la ringo〉では、季節のりんごをはじめ、アップルパイやりんご飴などのスイーツ、りんごジュースやアップルシードルなども取り扱う。
りんごの焼きドーナツを買ってみた。
一つずつパッケージに入っているのでテイクアウトしやすい。
上にちょこんと載っているりんごの甘みと酸味がたまらない。
たったこれだけの小さなピースなのに口に入ってからの主張がすごい。
次は何を買おうかな。
元町、ごちそうさま!
(2022/2/23記)