頭巾を脱ぐ女/ヨハネスフェルメール
フェルメールの絵画というとなんらかの被り物をした女性像を描いているものがほとんどです。
なぜ被り物をした女性が多かったのでしょうか?
それはイスラム教徒がスカーフで髪を隠すのとまったく同じ宗教的理由です。聖書も女は男を誘惑する存在であるとされており、17世紀オランダではカルバン派の厳格なプロテスタントが主流だったので、女性はボネットという被り物をして髪を隠し肌もあまり露出しない服装をしてます。既婚者や未婚者、子供で形が違います。
外部から見ると単に「仕事が終わって頭巾を取ったのかな?」くらいに見えるかも知れませんが、当時のオランダで『女性が男性の前で頭巾を取る』ということはそれだけ心を許しているサインとみることができます。ということで、本作品は実はかなり色っぽいシチュエーションを描いていることがわかります。
未公開作品。制作年不明。収蔵元非公開。
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