週末の夜は映画をお供に『いま、会いにゆきます』
週末の夜は早めに家事を済ませてソファに腰掛ける。
サブスクの海からみたい映画かドラマを探り当てるこの時間が好きだ。
部屋の明かりを暗く,さながら映画館のようにしてみるのがお気に入り。
今回選んだのはこれ。
2004年公開の『いま、会いにゆきます』。
もうすぐ雨の季節がやってくるので,どうしてもその前に見ておきたかった。
元々原作のファンで,今も時々読み返すくらい好きな作品だが,映画版を見るのはどうやら初めてだった。見たつもりになっていたけど,多分私が見ていたのはドラマ版だったようだ。
当時はセカチューや電車男,タイヨウのうたのように,映画と間をあけずにドラマ化される作品が多かった気がする。原作派も含め,どの作品が好きかを学校でよく話してたことをふと思い出した。
♦︎
懐かしいなくらいの気持ちで見始めたものの,序盤から涙が止まらず久々に過呼吸手前くらいまで泣いてしまった。見終わる頃には,身体中の水分が出てしまったのではないかと思う。これ,映画館で見た人は大丈夫だったんだろうか,なんて心配までしてしまった。
この映画が公開された当時は私はまだ子どもで,でも一番多感な頃だった。だからこの2人のなんとももどかしい初恋の行方に共感していた。大人になった今,改めて同じ作品を見ると全く違う印象を持つというのは本当だなと思う。今回はとにかく澪に自分自身を重ねていた。
こんなに可愛くて幼い我が子と愛する人をおいて逝かなければならない悲しみを思うとやるせない。けれど20歳の自分がその事実を知っているが故に,これが自分の幸せだと言い切れる強さに憧れる。こんな風にしなやかで凛とした,澪のような女性になりたい。
28歳という年齢も,当時はすごく大人だと感じていたが,全然そんなことはない。そんな若さで人生が終わってしまうという現実を,自分だったら受け止めきれるだろうか。そして全て分かった上で「大丈夫」と微笑むことはできるのだろうか。
そうしたいと心から思える相手だったら迷わず私も選ぶんだろうな。
人を愛するってきっとそういうことなんだと思う。
そんなことを思い浮かべながら眠りについた。
おかげで翌朝の目が信じられなくらいに腫れたことはいうまでもない。
これも,休日前の夜だからこそできる贅沢な過ごし方だと思う。
人を愛することの尊さと切なさを全身で感じられる素敵な作品だった。
いい作品というのは何年経っても色褪せないものだなぁ。
そのお気持ちだけで十分です…と言いたいところですが、ありがたく受け取らせていただいた暁にはnoteの記事に反映させられるような使い方をしたいと思います。