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週末の夜は映画をお供に『恋は雨上がりのように』
週末の夜は早めに家事を済ませてソファに腰掛ける。
サブスクの海からみたい映画かドラマを探り当てるこの時間が好きだ。
部屋の明かりを暗く,さながら映画館のようにしてみるのがお気に入り。
今回選んだのはこれ。
2018年公開の『恋は雨上がりのように』。
原作は漫画らしい,全然知らなかった。
年の差のある恋愛がテーマかと思いきや,それだけではなかった。
人生をかけて頑張りたいこと,楽しいと思えることを思い出させてくれるような,そんな爽やかさがある。
私にとってそれは音楽だった。
少しずつ時間をかけて向き合ってきたところではあるが,主人公のように葛藤の真っ最中にいるわけでも,店長のように諦めかけているわけでもない,ちょうど合間にいるからこそ,改めてちゃんと向き合いたいと思った。
目の前にある向き合うべきことから逃げるのに,恋愛ってちょうどいい。
なんというか,分かりやすく夢中になれて,現実を見なくて済む。
その気持ちはよくわかるし,のめり込めばのめり込むほど,自分の足元なんて見えなくなっていく気がする。
だから主人公のあきらにとって,同年代の人ではなく28歳年上の店長である必要があったんだろうなと思うし,その恋が実らないことに意味があるんだろうと思った。
恋に恋する,というのともまた違う。
そのときに必要だったもの,という感じ。
目の前が真っ暗になった時は,何かしらの支えが必要で,でもそれが恋愛だと相手がいる分ちょっと厄介だったりもする。私はそれが怖くて,しばらく恋愛から逃げていたが,誰かと真剣に向き合うこともまた,難しくて楽しい。
最近ようやくその感覚を取り戻しつつあるタイミングで見られてよかったなと思う。原作の漫画も気になるので機会があれば読んでみたい。
全体を通して,雨の音が妙に心地良かった。
雨の日に見るのにおすすめの作品かもしれない。
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