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ようこそ、我が家へ

我が家にとうとうお花がやってきた。

ずっと憧れていたお花のある暮らし。
いいなと思いながらも、なかなか手が出せずにいた。

私お花のことなんにも知らないし。それに、毎日お世話するのも大変そうだし。そもそもうちに花瓶もないし。

そう思っていたけど、でもそんなの杞憂で、全部どうにかなった。
花瓶は可愛いものを見つけたし、買ってきたお花の名前は結局知らないままだ。でも、可愛い。
お世話は、あまり自信はないけど枯らしたくないから多分ちゃんと出来ると思う。

お花を買うならここ、と決めていた花屋で目移りしながらも、時間をかけてゆっくり選んだ。本当は、最初に買うのはチューリップがいいなと思っていたけど、チューリップはもう置いてなかったので、かわりに可愛いまるっとしたお花にした。ひらひらした花びらはないのに、どこか惹かれる。その姿がとても愛らしい。

余談だが、私の初めてはいつも黄色だ。
自転車も車も、黄色だった。
ものすごく好きかと言われるとそうではないのだけど、黄色は私に元気をくれる。初めてという不安ごと、吹き飛ばしてくれるような気がする。


だから今回も、気付けば黄色を手にしていた。
店員さんが袋に入れて持たせてくれたのを、ちょっぴりドキドキしながら連れて帰る。

花瓶にいけてみると、茎が長すぎたので、斜めにジョキッと鋏を入れる。いつどこで聞いたのか忘れたけど、切花は茎を斜めに切ると覚えていた。その方が水を吸いやすいっていう理由だったような気がする。なんだ、私お花の扱い方を全く知らない訳じゃなかったんだ、とうろ覚えでも知識があったことにホッとした。

小ぶりのブーケに包まれていた名も知らぬ花たちが、花瓶に収まったことで更に愛おしく思えた。昨日まで、私以外この部屋で呼吸をしているものはいなかったので、大げさだけど家族が増えたような気持ちだ。

家族なのに名前も知らないのは失礼だと思い、特徴で検索してみた。どうやら、私が連れて帰ってきたこの子は、『クラスペディア 』という名前らしい。ほぉ。
和名はないとのこと。

カタカナが苦手すぎるので、ウィキペディアみたいな名前、と覚えておくことにした。
これでもう、忘れることはないだろう。

花言葉は『心の扉をたたく』、『個性的』、『永遠の幸福』とのこと。なんて素敵な花言葉。
どうしよう、きゅんが止まらない。

花のある暮らしの初めてに、これを選んでよかった。

ようこそ、我が家へ。
出来るだけ長く一緒に暮らせるよう、大切にします。

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小春ゆら
そのお気持ちだけで十分です…と言いたいところですが、ありがたく受け取らせていただいた暁にはnoteの記事に反映させられるような使い方をしたいと思います。