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深海魚のように

ご機嫌に過ごせたらカレンダーにシールを貼ることを習慣にしている。
正確には「していた」。
今は、今日が何日なのかすぐに分かるための印になっている。

寒さに弱い私は、これからの時期が苦手だ。
衣替えするにはまだ早いと思って有り合わせの服を着ているが、朝晩がぐんと冷えるようになった。小さなヒーターを出すか迷う。
あれとガスストーブを出したら、いよいよ寒い季節の始まり。

本格的に寒くなる前に、面倒ごとは片付けてしまいたい。
けれど、捌いても捌いても家族がらみの雑務が舞い込んでくるので、何度も仕事を抜けたり休んだりしなければならなくなった。
今だけの我慢だからと言い聞かせていても、収入や私自身の信用にも関わってくるので、ずしんとくるものがある。

気持ちは浮いたり沈んだり。
安定を保つのがなかなかに難しい。
介護しながら、自分の時間も取れている人はどうやって気持ちを切り替えているのだろうか。今までできていたことがどんどん出来なくなって、記憶も脆くなった家族をみていると辛くなることのほうが多い。
家に帰ったからといって、さぁ今からは自分の時間だと切り替えられずソファに沈み込んでいる。

深海魚のように、じっとしているだけの時間が今は心地よい。
深い海の底、音も光も届かないような。
そういう静けさを求めているのかもしれない。


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小春ゆら
そのお気持ちだけで十分です…と言いたいところですが、ありがたく受け取らせていただいた暁にはnoteの記事に反映させられるような使い方をしたいと思います。