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週末の夜は映画をお供に『罪の声』
週末の夜は早めに家事を済ませてソファに腰掛ける。
サブスクの海からみたい映画かドラマを探り当てるこの時間が好きだ。
部屋の明かりを暗く,さながら映画館のようにしてみるのがお気に入り。
今回選んだのはこれ。
2021年公開の『罪の声』。
タイトルだけは知っていたが,内容は全く知らなかった。
現実にあった未解決事件「グリコ森永事件」を元に描かれている作品だが,とにかく面白い。
これはミステリー好きの人で面白くないという人はいないのではないだろうか。小さな点が少しずつつながって線になっていく過程だけでも見応えがある。強いて言えば,星野源の関西弁にほんの少しだけ違和感があったけどそこはご愛嬌ということで。
私が生まれるより前におきた事件なので,実は元になったこの事件のことはほとんど知らなかった。名前くらいは聞いたことがあったかな,という程度だ。もしリアルタイムで起きた事件だったら怖かっただろうなと思う。
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もし,自分や,自分の子どもが思いがけない形で犯罪に関わってしまっていたとしたら。
そう思うとぞっとする。
犯罪に手をそめる気などさらさらなかったはずなのに,その罪を一生背負って生きていくことになるとしたら。
このたらればはできれば考えたくないなと思った。
頭が考えることを拒否してしまう。
例えば自分がその立場になったとして,じゃあ自分の子どもにその事実を伝えるのか。それとも何も知らせないまま,表面的にはなかったことにして生きていくのか。正解がないことはわかっているけれど,どちらを選んでも葛藤が大きすぎて,辛くなる。
でも,このもしもが実際に起こっているのかもしれないと思うと,何ともやるせない。歪んだ正義だろうが,エゴを満たすためだろうが,身勝手な犯罪に関係ない人を巻き込んでいい理由があるはずがない。
静かな怒りと共に,作品としての面白さとテンポの良さに夢中になった不思議な体験だった。完全なフィクションではないところが,リアリティがあってより面白く感じさせたのかもしれない。
最近はありがたいことに見たい作品が渋滞している。
もしおすすめ作品があれば,コメントか質問箱にぜひお願いします。
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