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週末の夜は映画をお供に『老後の資金がありません!』
週末の夜は早めに家事を済ませてソファに腰掛ける。
サブスクの海からみたい映画かドラマを探り当てるこの時間が好きだ。
部屋の明かりを暗く,さながら映画館のようにしてみるのがお気に入り。
今回選んだのはこれ。
2021年公開『老後の資金がありません!』。
タイトルのそのまま感につられて,つい再生ボタンを押してしまった。
まだ心配するには早いと言われる年齢ではあるが,老後資金は常に不安の種な私にとって他人事とは思えないタイトルだったのだ。
コメディー感満載なので,最後までふふっと笑いながら気軽な気持ちで観ることができる。それでいて,老後の不安も少しだけ解消されるというか,正解は一つじゃないんだなと思えたのが何よりもの救いだった。
ちょうど両親も今まさにこの問題に直面しているところだったので,そういう生き方が肯定されたようでホッとした部分もある。
両親をみていると,なんというか年をとると己にかけた呪いが増えていくのかなと思う。
持ち家は手放してはいけないとか,一度あげた生活水準は下げられないとか。守るべきものが多すぎて,体も思うように動かなくなって,それで身動きがとれなくなってしまうのかもしれない。
老後に2000万円必要なのも,今と変わらない生活をしていくという前提があるからだけど,必ずしも同じままでいなくてはならないのだろうか。
守銭奴みたいにお金を守ることばかり考えてしまうけれど,そうじゃない選択肢だってきっとあると思う。問題はそれを選ぶだけの朗らかさがあるかどうかだけだ。
もちろんお金はあるに越したことはないし,不安を抱えて日々を過ごしたくないと思う。けれど,お金だけに執着して目の前の生活を疎かにするようなことは避けたいなとも思った。
最近は恋人ともよくお金の話をしている。
自分でも改めて勉強しているし,お金についての苦手意識や劣等感みたいなものは前よりも減ってきた。
お金の使い方はすなわちその人の生き方,暮らしと直結するものだからこそ,蔑ろにはできないなと思う。
最終的にはお金があってもなくても,楽しいと思える人生を過ごしたい。
そしてそれは不可能ではないと,背中を押してくれたような映画だった。
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