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37.日本語教員のキャリアパスって?



 この11月から、登録日本語教員試験の免除者向けの講習が始まりました。私は「講習Ⅱ」というカテゴリーに分類されているものを履修しています。実は、今朝が私にとっての初日で、のんびりとコーヒーをすすりながら講習動画を見ていました。この講義、文科省のサイトを使ってやっているんですね。

 講義では、日本語教師のキャリアが「養成」「初任」「中堅」「コーディネーター」と分けられて説明されていました。ふむふむ、なるほど。
 しかしその後、思わずむせてしまいました。「コーディネーター」を「日本語教育のキャリアの一番上」として位置付けていたのです。私にはまるで、この講義はすべての日本語教師が「コーディネーター」を目指すべきだと言っているかのように映りました。

 ちょっと待て。
 キャリアのゴールを「コーディネーター」に据えて、教職を単に「上位」を目指すものと捉えるの、おかしくないかい?

 もちろん、コーディネーターとして管理業務に就く人には、日本語教師としての経験があるに越したことはないですよ。でもそれ以上に管理スキルが重視されますよね。それ、教師という仕事をしたい人がやりたいことなのかな?コーディネーターと教師とは別物なんでないかい?と思ったのです。

 日本語教育におけるキャリアには、整理しきれないほど多様な形があると思います。そして、それでいいのだと思います。学びの形の多様性こそが、日本語教育を豊かにするからです。でも、そのキャリアをお上が階層化するのはどうかと思ったのです。

 この場合、国の役割は、現場の声をより制度に反映させ、教師が各自の強みを生かしながら教育の質を高められるような柔軟な仕組みづくりをすることなのではないかと思ったんです。

 皆さんは、どう考えますか。


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