普段あまり汗をかかない私が、 5月だというのに時々びっしょり汗をかくようになった ただそれだけのことなのだけど これが直感というものなのかわからないが わたしは閉店間際のドラッグストアへ向かった 本当に気まぐれに近いような気軽な気持ちで 今にも泣き出しそうな女の子と、その女の子を励ます女の子 そんな二人組を尻目に検査薬を購入した 自宅へ戻って用をたすついでに 軽い気持ちで検査をした 生理不順の私は検査薬を何度か使ったことがあった 「そんなはずないと思うけ
話を元に戻そう 6年前 あなたのことが好きになって 彼氏と別れた 5年前 あなたをあきらめようと決めて 4年前 あなたと同じタバコを吸う人と付き合って 3年前 あなたを忘れさせてくれそうな人と付き合った 3年も続くとは思わなかったけれど 受け入れてもらえる 大切にしてもらえる という感覚は それだけでわたしにとって幸せで そんな風に安心させてくれる相手を失いたくないと思った わたしはきっとどこまでいっても不誠実で それでも 続けてこられたこの関係は続ける意
ものすごく好きな人がいた まず表情が好きで 仕草が好きで 声が好きで 話が好きで 仕事をしている姿も好きだった でもその人は友人の彼氏で 友人と同棲していて それでもよく飲みに連れってってくれて いろんな話をする中で どんどん興味を惹かれていったのだけど 「友達の彼氏だから」 そういう対象だと思わないことにした 共通の知り合いを好きになって その話を聞いてもらって ああじゃないこうじゃないって 今思えばおかしい逃げ方をしていたように思う 最初から相手に
私は嘘をつく 悲しくないという嘘 辛くないという嘘 相手に嫌われたくなくて嘘をつく 相手の負担になりたくなくて嘘をつく わたしの本当のために、だれかが嫌な思いをすることが嫌だから そう言うとなんだか聞こえがいいけれど 結局のところ、「本当の私を否定しないで」ということなんだと思う 思う というのは、自分でもよくわからないからで よくわからないということは、認めたくない ということなのかもしれない だれも読んでいないであろうこの場所においても わたしは嘘をつ
やる気がでない。 悲しいほどにやる気が出ない。 やりたくないわけではない。嫌いなことでもない。 でもやる気がでてこない。 家でひとりで仕事をしようとしても、 (自分以外は)だれも批難してこないからやらない。 カフェで仕事をしようとしても、 他人はわたしに無関心だから、やっぱりやる気が出てこない。 一番ことがはかどるのは、わたしが何をしなきゃいけないのか それをわかっている人間が監視をしているとき(=さぼっていたら見捨てられる恐怖) 自分よりももっと追い詰め
「お前の話を聞いているとなんだかかわいそうになってくる」 先日ひさしぶりに飲んだ人にそう言われた。 確かにわたしの収入は少ない上に不安定。 好きなことといえば好きなことを仕事にしているけど、 そのためにものすごく一生懸命努力をしてきたとか、 今現在寝る間も惜しんでシコシコと技術を磨いているとか、 情熱大陸的に絵になる感じのエピソードは別にない。 「人よりもなぜか少し得意」程度のことが、それなりの需要があって、 それなりの対価を払ってくれる人が、それなりに周りに