就活でもタイムキーパー出てくる日本を他の国はどう思うだろうか【The culture map⑧- Final】
一人ポツンと魚金でウーロンティーをすするOL
という稀有な存在を見たことがある方は
いるだろうか。
見たことある方は、
おそらく大学の先輩たちに誘われ、
時間通りに集合し、一時間待ちぼうけする
わたくし、うさぎのしっぽです。
これはどちらかというと、
時間通りに行ったら損する
というサークルのカルチャーを忘れて、
時間通りに行ってしまった私の失敗。
(もちろんガッツリデザートまで食べて平謝りの先輩たちに奢ってもらいましたけどねっ)
なにせ、
渋谷の時計台前18時集合。
と言われたら、
18:00に駅着を目指してホームからダラダラ歩いて18:10ごろ時計台前についたら1番か2番乗り、18:30になってやっとぼちぼち揃い始める、
というのが
大学サークル時代の飲み会のお決まり。
なんともだらしない集団だと思われるかもしれないが、
毎年、色んな国から来た留学生を案内したりなんかする国際交流サークルにて、
多国籍軍を時間通りに集合させてgo
なんて無理だったわけで、
そんなのが染み付いてしまったからか、
日本人だけだとしても、社会人になっても、
変わらず時間に激ユルなままなのである。
ただ、にも関わらず、
当時留学生たちは「日本人は時間にうるさい」と文句を言い、大体1人は失踪事件を起こしていたのだから、
そもそも『何時〇〇、何時〇〇』と記載された
プログラム日程表自体、
多国籍集団には不評の根源だったのかもしれない。
そんな本日は
「異文化理解力(The culture map)」第8章。
各国の時間感覚について。
本の紹介と共にいつも通り経験談を織り交ぜて述べていきたい。
『遅れる』の定義とは
早速、本の中で述べられていた時間感覚の比較をざっくりまとめたものを持ってくる↓
個人的に注目すべきは日本が1番左ではないという事実だが、
それはさておき、
この違いは基本的には日常生活においてどれだけ予測不可能な事象があるかや、歴史的にどのような仕事スタイルだったかという点が関係するという。
例えば、
産業化が早かったドイツでは4分機械のスイッチをオンする時間が遅ければ、それだけ生産量が減ってしまい損失となるが、
アフリカなどで4分農作業を始めるのが遅くても、まぁまぁどうでもいい。
そんなところと、
後は(どっちが先かニワトリタマゴ感があるが)
政府や公共のもろもろの時間厳守度や
どれだけ予測可能な環境にいるかということに起因するようだ。
タイムキーパー職人を鼻で笑っていた私がタイムキーパー的なことやっている世の中
「タイムキーパーやりまーす」って、
就活のグループディスカッションで開始0.1秒くらいでその役割取る人。
何得なんだろうと当時私は思っていたのだが、
外資系の日本法人で働くようになってからも、
そこそこ正式なミーティングでは
きちっと各アジェンダの時間を固定して、
この大人気職種のタイムキーパーを決める文化があって、
部の備品にある
チンって鳴らすベルと
『3分前』とか書いてあるカードを持ってスピーカーにプレッシャーをかけるという存在自体には、
何の疑問も持っていなかった。
ただ、近頃、
多国籍メンバーでの仕事がほとんどになってからは「時間だよー」程度のタイムチェックする人はいるが、わざわざタイムキーパーを決めている会議はあまり見なくなった。
さらに、何が恐ろしいかって、
時間ルーズ集団出身で私生活遅刻魔な私が
常に周りに締め切りなどをリマインドしているという世界観。
私の時間厳守/アジェンダをキチンと決める国たちの印象としては、
オーストラリア>アメリカ>>イギリス>インド
(キッチリ← →ゆるい)
人によるが、
アメリカ人とイギリス人の間に厚い壁を感じる。
それが良いのか悪いのかはなんとも言えない、
ということを次の項目で書きたい。
正しく決めた通り実行vs融通をきかせて切り抜ける
今回筆者のErinが言っていて面白かったのが、
同じアジアでも時間厳守で正しく決めた通り実行する日本とそうではない中国やインドを比較し、
(A) 会議前に各アジェンダの時間を送ったとしても誰も読まない中国で、テレビが壊れた時に秒速で工事の人が家に来た
(B) インドでは誰も列にちゃんと並ばないが、空港職員は一気に押し寄せる人たちを同時にさばいていた
というエピソードをあげていたこと。
日本だったら予約取りますって言って2週間後くらいの工事になりそうだし、列に割り込んだら後ろに回されて一時間待たされそうなもの。
事実、先週仕事で、
大丈夫だろうと人に任せていたプロジェクトが
マイルストーン直前に見たら、
ぼーぼー燃えていることが発覚し、
あぁもうこれは自害だと覚悟していたのを救ってくれたのは、
予定よりもかなり巻きで、
フレキシブルに動いてくれたインド人だった。
日本人相手だった場合、人によっては
「事前に決めたことと違うので出来ません」
と言われかねないのではないかと思ったり。
時には事前に決めた時間を守ってくれない方が
助かる時もあると感じた次第だった。
そもそも放置していた私が悪い説。
でも、じゃあ時間厳守できちっとしてる日本が悪いかと言うと全くそういうことはなく、
それで素晴らしく綺麗に世の中が回っている部分があるのは間違いない。
◇
そして、ここで私なんかより素敵でパンチのあるエピソードを紹介して異文化理解力の時間感覚に関してまとめてらっしゃる、
ヨルダン在住のはびーびさんの記事を紹介したいと思います↓
時間感覚がユルいとはこういうことかー!
と目から鱗ボロボロでおすすめです。
おまけ: 次なる展望
誰が正しいとか良いとかないけど、全然違って。
それでもって国によってこんなに違うのに、
やっぱり人間は根本的には一緒。
そんなのが、最高に楽しくて、
なんだか人間って愛しいぜって思う。
そんな異文化オタクの私にお付き合いいただき、今までこのシリーズ読んでくださって、
ありがとうございました。
これにて、ついについに
noteに書くというモチベーションのおかげで、
「異文化理解力(The culture map)」
読破しました!パチパチパチ
本当に活字読まない私がずっとこの本を握りしめているので、夫には
「その本足掛け5年くらい読んでない?」
と言われましたが、正確には挫折も含めて
多分3年くらいです。(震
そして、そんな活字読まない私が、
調子に乗って、同僚にお勧めされた異文化関連の本を先日amazonでポチってしまったので、
面白ければ、
次はその本について紹介したいとおもいます。
こうご期待。
(完)
「異文化理解力(The culture map)」シリーズ
※エピローグは紹介しませんでした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?