遺されたもの
亡くなった祖母は、たくさんの切手をコレクションしていた。
記念切手、絵柄の美しい切手、珍しそうな切手。
切手の値段は、もちろん当時のものだから、20円とか、10円とか。7円(お年玉切手)もある。
80円、50円の時代も懐かしいのに。
そんな値段でハガキや手紙が出せた時代があるんだとびっくりする。7円て、どんな?
今年の秋に郵便料金が値上がりすると、この間の冬にいきなり発表があった。今まで使っていた封書84円やハガキ63円の切手では足りなくなってしまう。それぞれ110円、85円になるそうだ。
祖母の切手コレクションを、母が形見のように大量にもらっていたので、この間帰省した時、分けてもらった。
天皇陛下(今の上皇陛下)ご即位50年記念の切手とかもあった。世代、時代を感じるなあと、眺めていて思った。
私には文通相手がいて、手紙のやり取りをよくしている。郵便料金の値上げには、悲しいものがあるけど、いつも郵便局にはお世話になっているから、このままで郵便サービス運営が難しいなら、仕方がないなと思う。
メールより、手紙をわざわざ選んでいるのだし。
祖母も生前、手紙が好きで、よく手紙やカードを送ってくれた。
この切手コレクションを使って手紙を出すとなると、封書の一面切手! になって、呪いの手紙状態になりかねないのが難なのだけど。文通相手は、きっと笑って許してくれると思う。
……と、期待している。
それよりなにより、亡くなった祖母がまた近くにいるみたいで、値上げして悲しいのに、切手を使うのがなんだか楽しみ。
最近、遺すって、悪いことばかりではないよ。いいこともあるよって、終活に、断捨離に励む人を見て思うようになった。うまくできない自分への言い訳でもあるのかも。
要らないものを溜め込みすぎるのは問題でも、大事なものを大事にできるのは、誰の心のためにもいいことだなと思う。
遺されたものが、必ずしも全部ゴミで、どうしようもないわけでもない。
後に遺されたモノ、者にとっても宝物になったりする。
大事なものを、大事にする。
それってモノへの、最高の恩返しだと思う。
【今日の英作文】
みんなとちょっとおしゃべりができると、なんだか嬉しい。
I'm kind of happy when I can have a little chat with my coworker.
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