【読書感想文】あなたと出会えて
一穂ミチ『スモールワールズ』講談社、2021年
を読み終わることができた。
なんとか、今月も2冊読めた。
特に冊数を目標にしているわけではないけど、なかなか意識していないと読めないので目標の一つに据えている。
もう少し夜更かしに強くなりたい。。。
『スモールワールズ』は、6つのお話からなる短編集。
少し前からnoteでも、皆さんの読書感想文記事でもよく見かけていた本。ご存知の方も多い本なのかな。
どの作品も、小さな閉じられた世界が舞台。
私たちはデジタルツールを手にして、AIを手にして、SNSを手にして、世界が広くなった気がしている。
より大きな自由を手にして、より大きな知識を得て、より公平な世界にたどり着くはずと。
でもそれは、便利ツールの一面にすぎないことも、今は周知の事実。
生きていけるのは、今も昔もそして未来も、手の伸ばせる範囲の距離。
その世界の狭さは息苦しいほどで、人間関係でうっかりかけ間違えたボタンは、おそろしく頑固で、かけ直そうにもがんじがらめになって、簡単には身動きすら取れない。
途方に暮れる。
世の中は、色々なツールでこんなにも便利になったのに、人間というものは変わらない。変われない。
もしかしたら、便利なツールがもとで、もっと変わることが難しくなったかもしれない。
スマホですぐ繋がれるのに、大事な距離の人には本当の声一つ届けられない。
大事な一言が伝えられない。
もどかしさと、ふがいなさと、悔しさと。
元々小さな世界に、巨大な便利なものがあふれていき、世界はぐんぐん窮屈になっていくようだ。
変われたかもしれない。
変われなかったかもしれない。
あの道を取れば、あの道を取らなければ。
変えられたかもしれない。
変えられなかったかもしれない。
人生は、そんなことの繰り返し。
人は手を伸ばして触れられる世界でしか、結局のところ、生きている実感を得ながら、生きてはいけないのかもしれない。
ちょっとした間違いが、すれ違いが、そして心遣いが、優しさが、愛情が、人生をこんなにも変えてゆく。
人生はままならないものだ。はたから見たら、「え? それ(そんな選択)でいいの?」って思われることもきっと多い。
自分が一人きりで生きているわけではなく、人生には、いつもなにかしらの形で、他人が登場するから。
良くも悪くも。
私はこの本の中の「花うた」、「愛を適量」という2篇がとても好きだった。
あなたがいるから、私はいる。
あなたがいたから、私の人生は……と思うけど、あなたがいなければ、私の人生は……とも思う。
変えられた?
変われた?
過去も現在も、そして未来も。
小さな私の世界で、あなたに出会えてよかったと思いながら、生きていきたいなと思う。
ーーー
最近うっかりして、セーターを前後ろ反対によく着ていてる。なんか変だ。気持ちが悪いけど、なんだろう。
何時間か経って、ふと首元に手をやった時、タグが手に触る。
今朝もそんな調子。。。
【今日の英作文】
仕事の後は、できるだけ早く帰って寝る。
After work, I get home and sleep as early as possible.
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