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「あんた、

 よく泣けたな〜」

妻は笑いながら私に言った。

先日、

妻と2人で映画を見にいく機会があった。

『90歳、何がめでたい』

という映画。

互いに、

少し気になる映画だと思っていたこともあり、

すぐに観に行くことが決まった。

映画の内容を書くことは控えるが、

妻が泣かなかったのには理由がある。

映画を観に来られていた

他のお客さんの中にいた高齢の女性が、

映画を観ながら

ずっと喋り続けていたからだ。

『あんっ、もう、ドジやな〜』

『えっ、大丈夫?

 誰か気付いてあげてっ」

『ちゃんと言わなあかんな〜』

など、

各シーンで、

コメントを呟く声が、

映画館に響き渡っていたのだ。

結局、

映画が終わるまで、

その方は感情の揺れと共に、

コメントを続けていたようだった。


妻はそんな声を聞いて、

だんだん笑いが込み上げてきてしまい、

途中から、

全く映画に集中できなくなったらしい。

妻は泣かなかったのではなく、

泣けなかったのだ。


マナーは守らなければいけない。

ただ、

高齢の方には

「あるある」な話でもある。

私は介護の仕事をしていて、

よく見る風景だと思えたことと、

目の前のことに集中すると

周りの声が聞こえなくなる特性があるので、

そんなに気にならずに映画を鑑賞できたが、

もちろんお金を支払って観ている映画、

周りのお客さんに文句を言われても

仕方のない部分があると思う。

席が遠かったので、

私達は直接声をかけることを控えたので、

結局は、

我慢するという方法を取ることになった。

個人的には、

映画館の従業員の方が、

気付いて伝えるのが、

1番納得できると思うのだが、

この記事を読んでくださった方達は、

どう感じただろうか?


今後、

高齢者の割合が増える私達の国。

このような課題は、

色んな場面で目にすることになるだろう。



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