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折衷案

仕事にも、プライベートにも人間関係は少なからず発生する。

仕事では、どんな職種においても、所属する集団の中でルールを守り、

お客様への最大の価値を提供できるように、

チームワークを高める上で、人間関係をできるだけ良好にする努力が

必要である。

プライベートでは、基本的には自分で選んで、

好む関係性を築いていけばいい。

自分が嫌だと思う人とは関係性を深める必要もない。

しかし、プライベートでも、

学校関係、町内会、習い事など、所属するグループの中では、

グループの中でのルールを守り、

できるだけ関係性を良好にする必要がある。

自分で属することを選んだ以上、

集団が望む方向性に協力しないといけない。

そう考えると、

属する集団の中で、うまく関係性を築く必要性の方が、

生きていく中で、どうしても比重が多くなる。


私は集団(2人以上)に参加する上で、

集団の中で自分の意見を発する時や、

考えたことを提案する時など、

自分の意見の全てが採用されるとは全く思っていない。

自信がないとか、そういうことではない。

集団においては、

1人の思いだけで決まるものではなく、成り立つものでもない。

そういうものだと思っている。

だから、自分の意見が通らないからといって、

悔しいとは思っても、腹が立つということはない。

諦めているということでもない。

折衷案になるのが当たり前だと思っている。


折衷案という言葉に対して、

あまり良いイメージを持っていない方もいると思うが、

私は、むしろ良いイメージで捉えている。

その折衷案の中に、どれだけ自分の意見を伝えられるか、

そこに魅力を感じ、自分の表現力を磨いていくし、

相手の意見を引き出せるような雰囲気でいることも心掛ける。

折衷案は、

集団の中で、

可能な限り、それぞれ出た意見をミックスさせて、

1つに練り上げていく方がいいと思っている。

その方が、その集団に参加している感覚が強くなり、

チームワークが上がり、良いものを作り出せる

集団になる可能性が高まるからだ。


例えば、

その場にいる人達で、

運動会の企画を考えようとなったとする。

3人いれば、

3人ともそれぞれに、体験した運動会のイメージがあり、

同じ運動会でも描く内容は違っている。

Aさんは走るのが得意な人で、
走る競技中心の企画を思いつくかもしれない。

Bさんは応援団として盛り上げた経験があり、
応援合戦を企画に盛り込むかもしれない。

Cさんは運動が苦手な人で、運動をメインにするのではなく、
みんなで御座を敷いてお弁当を食べることをメインに
考えるかもしれない。


バラバラに出てきたそれぞれの内容を、

「 それではAさんのを採用します! 」

と決めるやり方もあるのだが、

私は、ABCのそれぞれの中に共通点を見出して、

それをコンセプトに、

それぞれの良いところを取り入れて、

1つの企画にするように心掛けている。

その方が、

一緒に仕事をする中で、

スタッフ同士のつながりが深まるからだ。

そのほうが面白い。

効率が悪いという意見もあると思うが、

折衷案を作り出す中で、

スタッフ同士が協力し合うと、

お互いの思いがわかるようになり、

後々に1つのものを決めることにかかる時間が

短くなっていく。

もちろん、綺麗にいかないことの方が多い。

でも結局、質の良いものが、

ある程度早くできるようになっていくのだ。

チームワークが取り組むものの質の良さを加速させてくれる。


更に、自分の思いや考えだけの範囲では、

思いつかなかったことや、

思ってもいなかった予想外の新しいものが、

生まれる可能性もある。

アイデアを出す上で、脳ミソの数は複数あった方がいい。

意見をミックスすることで、

より面白いものになることもあるのだ。

まとめる力も必要だが、

ミックスされて起こす化学反応みたいなものの可能性に、

私は、とても魅力を感じる。

働く会社のデイサービスで、

定番のイベントであるカラオケ。

歌が好きな方が多いので、

どうしてもカラオケ頼みになってしまう時が

あるのだが、

スタッフで色んなアイデアを出し合い、

紅白歌合戦風、カラオケスナック風など、

いくつか楽しそうなアイデアが出てきたのだが、

その中で、

結婚式の余興として、歌ってもらう設定で、

選曲も結婚式にあう曲にしてもらって、

結婚式の流れの中で高齢者に歌ってもらおうという

企画が出てきたことがある。

あまり出てきたことがないアイデアだったし、

「 それじゃあ新郎新婦入場からやろう! 」

とか、

「 高齢者に正装してきてもらおう! 」

とか、

「 祝辞も読んでもらおう! 」

とか、スタッフみんなも楽しくアイデアを出せるものになった。

当日もスタッフが性別を逆転させ、

スーツやドレスを身にまとい、登場した。

もちろん本当の結婚式ではないのだけれど、

みんなが「おめでとう!」と拍手を送る。

高齢者も久しぶりの披露宴参加(?)で、

とても笑顔が見られたカラオケイベントとなった。

「高齢者がより楽しめるものにするためには」という考えを前提に、

関わるスタッフも思いや考えを出し合い、

掛け合わせ、

1番良い折衷案を見つけていく。

本当に楽しい時間だ。


複数の人とコミュニケーションをとる時は、

どんな折衷案を作り上げられるか、

そんなイメージで、

つながりを深めようと、

いつもワクワクしている。


漫才コンビ 折衷案





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