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バフンウニの発生

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バフンウニの発生を一覧にしてあります。
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2019年6月の記事一覧

本日のウニ:バフンウニ⑬後期原腸胚

受精後30時間の後期原腸胚です。バフンウニでは、初期・中期原腸胚の時にまっすぐ伸び始めた原腸が、後期原腸胚期にかけてそのまま体の前端部(図の上側)に到達します。一方、世界のウニ研究の中で最初にゲノムを読まれ、最も多くの研究者が用いているアメリカムラサキウニStrongylocentrotus purpuratusでは、原腸は体の前端部に達することなく、将来の口が開く場所に向かってそのまま伸びていきます。そのため、ここで示した”後期原腸胚”というステージを決めるのはなかなか簡単

本日のウニ:バフンウニ⑫原腸胚

受精後26時間の原腸胚です。体の後方(図の下側)から将来消化管になる組織が陥入します。陥入するところを原口(げんこう)と呼びます。胞胚期は一層の細胞層からできていましたが、間充織胞胚期に将来骨になる中胚葉組織が移入し、さらにこの原腸胚期で胃や腸になる内胚葉組織が陥入します。そうすることで、我々ヒトも含む左右相称動物は外、内、中間の3層構造をもった体を作り始めることができます。著名な発生生物学者であるLewis Wolpertが「人生において最も大切なことは原腸陥入である」と記

本日のウニ:バフンウニ⑪間充織胞胚

受精後22時間の間充織胞胚期です。本当は⑩の孵化前胞胚との間に孵化胞胚といって受精膜から出て、泳ぎ始めたばかりの胞胚期をはさみますが、すみません、単純に自分のパソコン内にその写真がないだけです。孵化後しばらくすると写真のように「間充織細胞」と呼ばれる細胞群が体の後方(卵の植物極側と一致)から胞胚腔の中に入ってきます。間充織細胞にはしばらく後に入ってくる別の一群もあるため、今回移入するこれらの細胞群は一次間充織細胞と呼ばれます。将来、幼生の骨を作る細胞で、⑧32細胞期の大小割球

本日のウニ:バフンウニ⑩孵化前胞胚

受精後14時間後の胚です。受精膜の中で胞胚になっています。勘の良い方ならお気づきかもしれませんが、前回の64細胞期が受精後6時間だったので、ここで8時間も”すっ飛ばして”います。ここが発生生物学の苦労ポイントの一つです。朝ラボに来て、精子と卵を親から出したり洗ったりして準備し、受精させ、発生させてしばらくしたらもう夕方。つまり帰宅時間です。そして、次の日の朝まで見ることができない。これ嫌ですよねー。夜の時間帯にどれだけ重要な現象が起きているかわからないからです。当然、受精時間

本日のウニ:バフンウニ⑨64細胞期

受精後6時間ほど経つと、だいたい60ー64細胞期になります。”だいたい”と書いたのは、このくらいの時期になると割球の種類ごと割れるもの、割れないものができるうえ、我々専門家でもそのままでは正確に割球の数を数えるのが難しくなってくるからです。きちんと研究していないからわからないんだろ!というお叱りは無視しますが、数を数えるためには固定して(保存が効くように殺すこと)核を染めたり、生きたままでも細胞の膜を染めるような試薬を使ったりすることで、蛍光顕微鏡の助けを借りて、細胞の数を正