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本日のウニ:バフンウニ⑨64細胞期

受精後6時間ほど経つと、だいたい60ー64細胞期になります。”だいたい”と書いたのは、このくらいの時期になると割球の種類ごと割れるもの、割れないものができるうえ、我々専門家でもそのままでは正確に割球の数を数えるのが難しくなってくるからです。きちんと研究していないからわからないんだろ!というお叱りは無視しますが、数を数えるためには固定して(保存が効くように殺すこと)核を染めたり、生きたままでも細胞の膜を染めるような試薬を使ったりすることで、蛍光顕微鏡の助けを借りて、細胞の数を正確に数えることができるようになります。この頃から各割球間の接触面がより強固になってきます。ウニでは最初からある程度の接触がみられるため特に意識されませんが、ヒトの胚などでコンパクションと呼ばれる現象に近いことがおきます。丸みを帯びていた細胞が隣り合う細胞としっかりと接触し、円柱状・角柱状になってきます。また、このステージにおいても各割球間ではそれぞれ運命の分離がおきており、動物極側から表皮や神経になる外胚葉層、内臓になる内胚葉層、骨や筋肉になる中胚葉層としっかりと分かれていきます。

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