雑談サークル 池の鯉
メンバー、脳溶け夫が書いた記事です
2022年4月加入、てちょうしのぶが投稿した作品です。
サークルからのお知らせ
誰が書いたかは野暮なので言わないよみたいな記事
放課後、下駄箱で一輪の薔薇を隠して待ち伏せしていた。今日こそ初恋のあの人に告白するんだ。 俺の名前は橋田寛太。ハシカンと呼ばれイジられている。容姿は気味の悪いデブおじだが、心は綺麗なのだ。だから告白に踏み切ったわけだ。 カツカツカツ… 来た!俺の初恋相手の間宮真美ちゃん。唯一俺に話しかけてくれるクラスの女の子だ。 「ま、間宮さん!」 「橋田君?なにか?」 俺は薔薇を突き出して息を吸い込んだ。 「俺と付き合ってくだちゃい!」 あまりに緊張してて噛んでしまった。
俺の名前は武野宇。 新卒で某ネコマークでお馴染みの会社に就職し、倉庫の作業現場へ配属された。 配属ガチャを思いっきり外し、絶望の淵へと追い込まれた。倉庫の現場というと基本頭のおかしい人しかいない。大声で喚き散らして日頃の鬱憤を晴らすクソ上司、まともに勉強せずに地元の不良として名を馳せた輩など、考えるだけで胃に穴が開くくらいストレスまみれな環境だ。 俺の代は配属ガチャを外したら即座に退職代行に頼って1日で辞める人が多いという。俺も退職代行を使って辞めたい気持ちは山々だが、辞
闇金に手をつけ過ぎて人生が詰んだ俺は橋の上から川に石を投げつけていた。こうしていると幼かった頃を思い出す。よく実家の裏山を駆け巡って虫やトカゲなんかを捕まえては、川で水切りなんかしていたっけ。 『おどれが女だったらな、とっくに売り飛ばしてるところじゃい。ええか、チャンス与えとるんじゃ。これができなきゃ、われ東京湾にでもなんでも沈んでもらうからのぅ。逃げても無駄じゃからのぅ』 俺はヤクザの鉄砲玉にされかけている。与えられた仕事は対象の人物を消すこと。名前は中田真。組長の女に
俺の名前はアブラコオロギタカシ。最近問題になっているコオロギ食のせいで周りに名前をバカにされている。せめてエンマコオロギならマシなのに。 おまけにADHDを抱えているせいで仕事がままならず、上司からパワハラを受けている。 最近、ファッションADHDが多すぎて目も当てられない。俺のような本物の障害者は目が違うのだ。 上司「お前さ、話聞いてる?どんだけ同じミスすんの?ほんとに人間?あ、コオロギか。いやコオロギじゃねぇな。便所コオロギか。便所コオロギじゃ食用にもなんねぇな。汚
カラスが鳴く頃に俺の仕事は始まる。 仕込みが命?バーロー、そんな手間なんかかけてられっか。俺は二日酔いで今にも吐きそうなんだよ。 それに俺には20年煮込み続けた秘伝のスープがついてるからな。 俺の名前は雲高たれお。この店のマスターだ。 俺の仕事はカップラーメンの解体から始まる。 麺を取り出してかやくや粉末やタレを捨てる。 ある程度麺を確保できたらあとは、客を待つだけだ。 いかにも幸の薄そうな女が入店してきた。こいつぁ、常連だ。 「醤油ラーメン一つ」 幸の薄そうな
「お世話になっております。退職代行サービスの『やめようよ』と申します。ヤラセカカシ様からのご依頼で本日をもって退職とさせていただきます。はい、退職理由は汁男優からちっとも昇格しないかららしいです。はい、では失礼いたします。」 俺は元無職の橋本寛太。29歳だ。この歳まで転職を何度も繰り返し最終的に無職になり窓から飛び降りようとしたところ、向かい側のビルに退職届を破られている新卒が見えてこのビジネスを思いついた。 俺のモットーはいかに楽をして他人に迷惑をかけるかである。ストレ
俺は伝説の男、風磨与太郎。 なにが伝説かというと小学校でうんちを漏らした回数がギネス記録に載っているということだ。 とんでもなく肛門が緩いことでお馴染みなのだ。 そんな俺も今日で49歳。いまだにうんちを漏らし続けていて働けないため生活保護をもらっている。 ケースワーカーがきてもうんちを漏らすのでブラックリスト入りしてるってハナシ。 生活保護はとってもおいしい。よく、退職代行だの鬱だの言ってる奴を見ると思う。 「うんち漏らせ」 そんだけでなにもしなくても金が入ってくる
大家「今日という今日は家賃を払ってもらうよ!!!!」 俺「うるっっっせぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」バキャ! 大家「ぎぃゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 やってしまった。ついカッとなって手加減をミスってしまった。別に殺意があったわけじゃあない。大家とは家賃を払え払わないのでしょっちゅう揉めていて、いわばトムとジェリーのような関係性だった。 俺は変わり果てた大家をどうするか考えに考えた。大家は体重が130キロあり、チョコザップにも行ってたくらいだから転倒を偽装できるかもしれない。 警察
「もうダメ!漏れるぅ!」 「ああああああああああああああああああ!!!(ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!! )」 電車内は0.2秒ほどの沈黙から一気に大騒ぎとなった。凄まじい悪臭から逃れるように隣の車両に避難しようとしている人は大混乱に陥っている。 俺のすぐ後ろに立っていたJKの様子が変だ。俺のズボンからこぼれ落ちたミートソース状の排泄物を見てなにやら嗚咽を漏らし
「甲子園でホームランを打ったら付き合ってほしい」 俺は放課後の下駄箱で美咲に告白した。 スパァァァァァァァァァァン!!!!! 下駄箱中に美咲の渾身の平手打ちの音がこだました。俺の右頬はジンジンと痛み涙がポロリと流れた。美咲はスタスタと去っていった。 そういえば俺は野球部じゃなかった。
俺はタクシー運転手の鯖谷。29歳独身だ。 小学校の時の夢はパイロットだった。 それがこのザマだ。 しかしパイロットとタクシー運転手の違いなんて空を飛ぶか飛ばないかくらいしかないと自分に言い聞かせて毎日いろんな客を乗せる。 中にはとても変な客を拾うことがある。 今日がそうだ。 「便所坂までお願いしますわ」 「かしこまりました」 乗ってきたのは小汚いおっさんで体から発するゴミ収集車の臭いが鼻にツンとくる。 おまけに新聞紙を身体中に貼り付けている。 ふと頭をよぎった。
俺の名前は沼田太郎、売れない29歳の無名役者だ。 舞台での芸名は”ヤラセカカシ”だが、皆からはいかにも売れない役者って感じの名前とイジられる。 俺は元々大学生の頃から劇団サークルに入ってはいたが、絶望的な演技力からエキストラでの出演しかなかった。 4年間エキストラでしか出番のなかった俺は悔しい思いが一杯だったのか、卒業後普通に就職せずに俳優養成所に通ってしまう。 思えば自分の才能に早く見切りをつけて俳優養成所へ通わず普通に就職していれば、稼ぎや女に困っていなかったんだろう
本日、異常あり。 古い同級生のSNSをなぜか発掘し、人生が上手くいっていることに嫉妬し発狂。 自身が精神異常で会社を休職している合間にも幸福になっていく知り合いたちに猛スピードで追い越される人生に発狂。 急な発作に頓服薬で対応。効果は出ず。 啜り泣く、秋の月夜に、こだまして。 精神異常者が気持ちく生きられる世界はどこにあるのかを追究し夜明かし。 助けてよ。
「たまに思うんです。ペロペロキャンデー🍭を舐めているとね、この渦に吸い込まれてしまいそうって。」 「はい?」 「いや、はい?じゃなくてさ、君。風俗嬢でしょ?もっとトーク盛り上げなさいよ」 「す、すみません…」 嬢は不貞腐れた様子で謝罪した。 「でね、こうも思うんです。ペロペロキャンデー🍭はさ、人の命も奪えるってね」 「はぁ…」 「今日はね実際に持ってきたんだ、あなたに見て欲しくって」 男はおもむろにカバンの中に手を入れるとハンマーを取り出して思いっきり嬢の頭を
「しかし、妙ですね。被害者の肛門に蜂蜜が塗りたくってあるなんて」 「奇妙な点はそこだけではない。被害者の女性の腹部から陰部にかけてチーターのタトゥが彫ってあるんだ。」 私は飲みかけのコーヒーをテーブルに置いた。 「タトゥはただのファッションでは?今時の頭の足りない若者はよくタトゥを入れますよ。」 「いや、そこじゃあないんだ。これは被害者の死後に、おそらく犯人が彫ったタトゥであるという検死結果が出た。」 「そうなると妙ですね。チーターのタトゥと蜂蜜が、一体何の関係が?
今日、コンビニでファミチキ下さいと店員に言ったところ、「当店では取り扱っていません」としかめっ面で言い返された。 腹が立ったので、「おたく、ウォルマート以下の品揃えだね、春巻きを早急によこして」と言ってやった。 店員は一番小さい春巻きをおもむろにトングで挟み紙袋に入れた。確実に嫌がらせを確認したところでメモ帳に店員の名前を記録した。 帰宅後、セ○ンイ○ブン本社に苦情を入れる前に春巻きで腹ごしらえをすることにした。 すると、春巻きが入っていたのは紙袋で油が滲み出ていたの