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kumokesu
短編小説「家賃」
大家「今日という今日は家賃を払ってもらうよ!!!!」
俺「うるっっっせぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」バキャ!
大家「ぎぃゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
やってしまった。ついカッとなって手加減をミスってしまった。別に殺意があったわけじゃあない。大家とは家賃を払え払わないのでしょっちゅう揉めていて、いわばトムとジェリーのような関係性だった。
俺は変わり果てた大家をどうするか考えに考えた。大家は体重が130キロあり、チョコザップにも行ってたくらいだから転倒を偽装できるかもしれない。
警察「それで大きな物音が聞こえて外に出てみると大家さんが階段から落ちて亡くなっていたというわけですね」
俺「あ、はい」
警察「事故死…っと、あ、もういいですよ。ご協力感謝します」
こうして俺は難を逃れた。
しかし、新しい大家は俺から家賃を取り立てにくると滞納がバレ、法的処置を取られ俺は豚箱にぶち込まれた。
監獄では家賃を支払う必要はなかった。
しかし、俺の心には負の感情が滞納されていた。
俺「ぎぃゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」ガン!ガン!
35歳独身の俺は監獄の壁に頭を打ちつけその人生を終える。
気がつくと俺は地獄にいた。目の前には旧大家の懐かしい姿が。
大家「今日という今日は家賃を払ってもらうよ!!」
俺「うるっっっせぇぇぇぇぇぇ!!!!笑」
ささやかな幸せをうたってる。
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