見出し画像

【ウェブマーケティングの闇】本当にあった怪しすぎる集客サービス

ウェブマーケティング界隈は、最新のマーケティングに関する知見を有する素晴らしい企業様が数多存在する一方で、悪質な魑魅魍魎が跋扈する魔界でもある。

今回は広告代理店のウェブマーケターである僕が実際に直接営業を受けたり、お客さんから相談を受けたりして出会った本当に存在する怪しいウェブ集客サービスの一端をお見せするぞ。


外部リンク業者

まだこの商売やってる奴いるんだよwww逆にすげーよ!骨董品とかロストテクノロジーの類だろ!www

いやーびっくりした。これ直接営業受けちゃったんだよ。なんで断らなかったのかいまだに謎。

SEOかじった人なら知ってる人も多いだろう、昔流行ったブラックハットSEO対策※だ。
※検索エンジンのシステムの穴を付いて楽して検索順位を上げる裏技的な施策のこと。

かつて外部からのリンクを獲得しているサイトがSEOに強かった時代、無理やり外部リンクを獲得するために無意味なリンク集ページを大量生成して、そこからリンクを飛ばすという手法があったんだ。

外部リンクのSEO評価がかなり低くなったと言われてる今でも、この商売をやってる奴がまだ実在した!ネッシーやツチノコよりも珍しいものを見た気分になったよ。

今じゃ明確な違反行為で、ペナルティ待ったなしの手口なんだよ。「もう通用しないでしょ?」って聞いてみたら複数の海外のサーバーにリンクページが設置されているからGoogleのクローラーにはバレないとか、ホントか嘘かよう分からん話を熱弁してくれたよ。

バレなきゃいいってもんでもないだよ。

月額数十万で最低契約期間が1年間だった。絞り尽くす気満々だなオイ

聡明な読者諸君は絶対に引っかかってはならない堂々のナンバーワンだ。

サジェストキーワード対策

サジェストキーワードというものをご存知だろうか。検索エンジンでキーワードを入力した際に、続く言葉として表示されるアレだ。

本来検索数の多い、需要の高いキーワードを表示する機能だが、これに目を付けた業者がいた。

例えば「チヤノン」という新興のカメラメーカーがいたとしよう。業者曰く、「カメラ」と入力した際にサジェストに「カメラ チヤノン」と表示させて見せると言うんだ。

検索者が「カメラ」と入力した際に続くキーワードのオススメとして「チヤノン」という文字が見えるわけだから、「あ、カメラと言ったらチヤノンなんだ」と思ってくれるわけだ。

それはそうだろう。「カメラ ソニー」「カメラ ニコン」等の大手を抑えて「カメラ チヤノン」がトップに躍り出れば自ずと一流メーカーだと思っちゃうだろ。

ここまでは理にかなった話なんだけど、やり方なんだよ。笑っちゃうんだけど、大量のバイト戦士を雇って、狙ったキーワードでとにかくおもくそ検索しまくるんだって。

このサービス、実は僕が新人の頃に営業を受けたんだけど、「まじすかwww」と爆笑する僕を尻目に「はい、頑張らせてもらってます」って曇りなき眼で返答されたからまじで狂気を感じた。

発想は面白いけど、ちょっと…ねぇ?と思わせるサービスだった。

この記事を書くにあたって改めて調べてみたが、今でも複数存在した。「風評被害対策」と銘打ってるところが多かったな。

いずれ検索エンジンのアルゴリズムアップデートで一斉に淘汰される未来しか見えない儚いサービスだ。

フォロワー販売業者

これも各種SNSのガイドライン違反行為だ。

文字通りフォロワーを売ってくれる業者だ。「フォロワーを5,000人増やしたいです!」とオーダーすれば次の日からあれよあれよと言う間にフォロワーが増えるぞ!やったね!

最近は手口が巧妙になっていると聞く。
一瞬でフォロワーが急増すると不自然なので、長い期間をとって徐々にフォロワーを付けていったりするらしい。

更に更に、投稿も無い、フォロワーもいないアカウントから大量にフォローされてても不自然なので、フォローしてくるアカウントはそれぞれ実在の人物のようにある程度投稿を行っており、フォロー・フォロワーもそこそこ付いているものをご丁寧に用意している周到さだ。

SNSアカウント販売業者

ランサーズなんかで検索してみたら余裕で出てくる。1万人フォロワーを付けたアカウントを売ります、といった具合だ。

売買後にアカウントIDとアカウント名、アイコン等のプロフィールをごっそり変更したらバレにくい形で転生完了だ。

最初からレベルアップした状態でSNS攻略を開始できる闇の手法だ。

自動フォローツール

僕のお客さんが使ってるのを見たことがある。
特定のキーワードやハッシュタグを付けたアカウントをターゲットとして、フォロー返しを狙ってフォローしたり、いいねを付けたりする。ツールが自動で。大量に。

Instagramに関しては数年前規制が強化されて、この手のツールの使用が察知されたらシャドウバン(何の通告もなしにアカウントが一切検索にヒットしなくなるペナルティ)されたり、フォロー・いいねなどのアクションがすぐに規制されたりしてたから、てっきりもう淘汰されたのかと思ってたけど、調べてみたらまだ残党がいたね。

Twitterはガバガバだからまだまだ使われてるみたい。一時は企業SNSアカウント攻略の神器みたいにもてはやされて、ホントは違反行為だけど多少はご愛嬌だよね、って感じでよく使われていたのを知っている。

最悪アカウント凍結されるリスクを背負ってのSNS運用になるから、今も昔もおすすめは出来ない代物だ。

まとめ

冒頭に魑魅魍魎が跋扈していると言った意味がよく分かって頂けたんじゃあないかな。

真っ当にマーケティング活動をする気なら、こんな規制の網の目をかいくぐるようなことは危ないからやめてくれよな。

もし今うまくいったとしても、検索エンジンのアルゴリズムアップデートや規制の強化でいつか駄目になりそうなものばかりなので、どれもおすすめはしない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?