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noteの弱点《note で見た風景4》

『書くには良いが、読むには不便』


しばらく読専になってみた。
毎日あれこれ読む。
ひたすら読む。
最初はおすすめを読んだがすぐに卒業し、検索で探すようになる。
ある程度の数を読むと、おすすめが有難迷惑になってくるのだ。
特に、連載モノの記事全話にスキすると、その連載記事のハッシュタグ全部がおすすめワード化しやすい。
けど、違うんだよ。
それは求めてない。
例えばさ、進撃の巨人を読んでスキしたら、『巨人』、『壁』、『駆逐』がキーワードの記事がおすすめされるようになったとして、それって嬉しいと思う?
そこに並ぶのは、『巨人vs阪神』、『壁紙の上手な貼り方』、『駆逐艦大図鑑』だったりするんだよ?
最初は非表示押しまくってたけど、まもなく記事を検索で探すようになった。
やがて、それもだんだん面倒になってゆく。
そしてあまり読まなくなり、ログイン自体が減ってゆき、いつの間にか note をやめて・・・おっと、もう少し続ける努力をしてみようじゃないか。
でもまあ、うん、多分ね、こんな風に、皆、やめてゆくのかな?って、ちょっと思った。
note の弱点、それは、ここは書くには良い場所なんだけど、読むには何かと不便であると言うことだ。

「最低限、ジャンル分けくらいしてくれないと、さすがに辛い・・・」

それが、僕の口から自然に漏れた言葉だった。

note の記事はハッシュタグと人気度合いだけで分類されているような気がするけど、これだと読みたい記事を探すのにかなり苦労する。
まず、ジャンル分けについて説明するけど、僕の考えではおおよそ以下のように種類が分かれると思う。

①ノンフィクション:筆者の実際の体験、実話
②フィクション:小説など、創作話
③意見・論説:筆者の考え、主張
④日記・感想:筆者の呟き、近況
⑤情報データ:資料、料理レシピなど
⑥紹介等、転載に近い:映画や漫画のあらすじ、著名YouTuberの動画の内容、時事ニュースなど
⑦まとめ:リンクをまとめたもの
⑧芸術作品:文芸、詩、イラスト、音楽、動画、手芸作品など

他にもあるかもしれないけど、大体こんな感じかと思います。
どれも需要があると思いますが、必要とする人は異なります。
ですから、ジャンル分けされていないと、読む側としては困ることが多いのです。

具体例を挙げましょう。
例えば僕が、映画『キングダム』を観て、この映画を観た他の人は、どんな感想や意見を持ったか知りたいとします。
特に原作との違いについて、どう感じたかを聞きたくて、記事を検索したとします。
そこで、タイトルから映画キングダムの感想と推測できる記事をクリックして読むと、まず、あらすじが書いてあったりします。
けれども僕は映画を観て内容を知っているわけですから、あらすじは読まずに先へ進みます。
すると、あらすじが8割で、感想は少ししか書かれていないこともよくあります。
感想は「とても面白かったのでおすすめです」の1行しか書かれていないこともあります。
さらに言えば、あらすじしか書かれていない場合もあります。
それは感想ではなく、紹介だったと言うことですね。
逆に、あらすじは一切書かれていないが、映画は恋人とのデートで観に行っていて、当日の服選びの話から始まり、手を繋いでドキドキしたことや、映画の前に食事をしたことなど、キングダムとは関係のない話がメインってこともあります。
また、やっと映画の感想のみ書かれた記事を見つけたと思ったら、「原作は読んでいないのでわかりません」ってことも。
こんな風に、記事を探すのって、結構大変なんです。
クリックしては、「あ、違った」で閉じるを繰り返してゆくことになります。

これはあくまで体感になりますが、記事を探して読む場合、クリックした記事を最後まで読む率は僕の場合は10%程度です。
大半は、チラっと見て、数秒で閉じます。
「そんなことしないで、せっかくクリックしたんだから、縁だと思って最後まで読めば?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。
実は最初はそう思って、僕は最後まで読んでいました。
けれど、キリがないのでやめました。
これは、あれに似ているなあ・・・と、ちょっと思いました。
数年前の、メルカリの服カテです。
メルカリで服を買おうと思って検索すると、ずらーっと並んだ商品の8割以上が、まったく趣味じゃない、絶対に着ないような服だったんです。
そうなるともう、見る気が失せ、探すのをやめてしまいました。
その状況だったのを、メルカリの運営さんは2年くらい、あれやこれやの試行錯誤を繰り返し、その結果、大体興味がある商品が並ぶようになりました。
そうなると当然、見るのが楽しいし、買物する気になりますよね?
そしてメルカリの場合は、画像で判断できたのでまだ良かったのですが、note の場合は全部クリックして見ないことにはわからない。
これは結構負担で、そこまでして読まなくてもいいか・・・となり、いつの間にかログインも減ってしまいました。

ところで、これは是非とも言っておきたいことなんですけれど、僕はクリックした記事が、『文章が下手』と言う理由で読むのをやめたことは一度もありません。
書専の方は、文章力みたいなものを気にされる方が多いようですが、純粋に読むことを目的としてる者にとっては、内容がわかれば十分だと思います。
逆に言えば、どんなに上手い文章でも、自分に必要ない内容だったら、読まないでしょう。
読者と言うのは、自分が読みたいものを読むのであって、優秀記事コンテストの審査員をしてハイレベルな作品を絶賛する、なんてことには、あまり興味を持たない人種だと僕は思います。
普段、本を読む時に、そこまで考える人って、いたとしても、かなりの少数派です。
そんな訳で、文章力は大して重要じゃないと個人的には思いますよ。
それよりも、読者が読みたい記事とマッチングできるシステムが、このプラットフォームにはないってことについて、ちょっぴり考えた方が良いような気がします。

けれども、ジャンル分けのようなことは、運営さんとしてはやりたくないんだろうな、とも思います。
なぜって、書き手にとっては、それは自由な創作活動の足枷となるからです。
だったらね、せめてホームのおすすめキーワードは、自分で設定できるようにならないかと思います。
だけどそこにも多分、事情があるのだと思う。
ここって、広告がないじゃないですか。
それはもしかしたら、note 自体が広告だからかもしれません。
おすすめキーワードには、優先順位があるのかもしれないってことです。

こんな風に、新参の僕が感じたと言うことは、先人の方々も過去に同じようなことを散々考えたのではないかと推測します。
そして既に打開策を打ったかもしれない。
そう、マガジンの編集です。
マッチングできるように、ジャンル分けしたマガジンがたくさん作られて、どこかにあるのかもしれません。
けど、マガジンの検索って、できないですよね?
一応やってみたけど、できなかったよ・・・。

しかしながら、実は note には、価値ある素晴らしい記事が、たくさん埋まっています。
中でも僕が感動したのは、非観光地への旅行記です。
旅行会社がツアーを行わないような場所についての情報は、ネット上でも、元々少ないです。
詳しく知りたければ、そこへ実際に行かれた方の話を聞くしかありません。
そんな貴重な体験談を、note で丁寧な記事にされている方を、幾度も見ました。
それも、たくさんの写真を掲載してくれていたりするのです。
なのに運が悪かったのか、スキが1つもなく、フォロワーは0で、記事は1つか2つのみ、日付はかなり昔、と言うことがよくありました。
人気がなく更新もない記事って、note 内では浮上の機会がないのでしょうか・・・?
人気順や急上昇順は実質おすすめと同じなので、僕は新着順を選択するのですが、大抵の場合、どこまでも古い記事を掘り続けていって、それで偶然発掘する、と言う感じでした。
つまり、魅力的な記事はたくさんあるのだけれど、デフォルトでは出合えない環境なのです。
けれど、そのような少数派の記事は、きっと閲覧自体は常に、それなりにあると思います。
Google検索経由で見られるはずだからです。
・・・何が言いたいかと言うと、お気に入りの連載記事以外は、Google検索で読んだ方が便利なので、ログインする必要が実はないなぁ~と悟ってしまったんですよ(小声)。

それはさておき、ログインが減ったからこそ気づいたことがあるのですが、しばらく更新しないでいると、ビュー数が激減してゆきます。
あっと言う間にゼロになるだろうと、僕は予想していました。
それが意外なことに、ならないのです。
細々と、閲覧される記事があります。
それも、公開時にはあまり見られなかった記事だったりします。
だから、おそらくGoogle経由だと思います。
内容的に、note 内では絶対に推されないと思いますし(笑)。
そして僕的には、こんな感じが丁度いいなと、思ったのです。
Googleから見てくれる人って言うのは、その人にとって必要だから読んでくれるわけで、または「あ、違った」ですぐに閉じるかもしれないけれど、とにかくその人の都合で自由にしてくれます。
きっと僕の名前なんて覚えないだろうし、それ以前に僕は名らしき名も名乗っていない状態ではあるけれど。
当然、フィードバックもありません。
それは、苦情が来ることもないってことです。
だから僕は、今後も自由に好きなことができる。
この環境を、僕はわりと気に入っています。

そう、僕が考えた、note をなるべく長く続ける方法は、こう言うことです。
そして、どうしてわざわざこのことを書くことにしたかと言うとね、実は、本当はあまり書きたくなかったので、かなり迷いました。
だって、こう言う話を一切せず、黙ってマイペースでやってゆくのが、自分の人生の目標を達成するためには、ベストなのが明らかだから。
ただね、たくさん読めば読むほど、同じパターンを何度も目にしました。
最初は皆、とても楽しそうなんだよね。
書くことで、これから何かが始まるって期待して、ワクワクしてる。
けれど大半の人は、だんだん辛そうになったり、またはそうなる前に興味を失って離れてゆく。
なぜなら、自分がやりたいことをするんじゃなく、システムに合わせてゆくからです。
いつの間にか、義務やらステイタスに縛られて、自分が本当にやりたかったことを忘れてしまうと、それはもう不自由なだけの、楽しくない活動になってしまうと思います。
でも本当は、単にそこに、そう言うシステムがあるってだけのことだと思うんです。
それに気づいてたら、自分が本当にやりたいことだけやるってことも、全然可能だと感じるはずです。
そんな感じでいいんじゃないかな?と、僕は思ったわけです。

では最後に、note の美点を述べて話を終わりにしましょう。
言論の自由は、非常に守られていると感じました。
素晴らしいです!
今の時代に、消されないんですよ!
それが、僕にとっていちばんの、note の価値かもしれません。




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