山梨でパール柑を買う、わたし
先日、ドライブの帰り、山梨県南部町の「道の駅なんぶ」に寄ってきました。
伊豆に点在する「村の駅」の流れをくんでいるらしく、食品スーパーのような店内放送で特売やイチオシ商品がアナウンスされて、とても賑やかな雰囲気です。
飲食部門が充実していて、特産のなんぶ茶を大量投入して「にがシブ風味」がクセになるソフトクリームや、大きすぎて食べきれなかった絞りたてモンブランなど、特徴あるスイーツが人気です。
産直市もなかなかのもので、季節の青果が店頭に大量陳列されていていい感じ。
訪れた時はみかん、デコポンなど多彩な柑橘類が並んでいました。
気になったのが「パール柑」。
大きめグレープフルーツ様の外観が目を引きましたので、一個買ってさっそくお土産として家で実食です。
剥くとき、分厚い果皮にてこずります。
タネが多少ありますので、めげずにホジホジしますが、果肉を一口ほおばれば、ジューシーで柔らかな口当たり。
淡い黄色の見た目に反して、甘さがしっかりしています。
「おお!こいつはウマイね!」
クールで淡泊かと思っていけど、付き合い始めたら優しくて情が深いヤツだった…
ヒトも果物もこの意外性がよろしいですね。
あっという間に完食です。
「どこ産かな?あれ?」
包装フィルムを見ると、なんと「熊本県天草」。
富士川沿線の産直市でしたので、てっきり、静岡市の清水あたりかと思っていました。
「あら、地元産じゃないんだ~」
その時、コロナ以前、自家用車で回った北海道旅行を思い出しました。
道東自動車道のあるPAにて、コーヒーブレイクしたとき、店頭に箱売りの「桃」を発見したのです。
産地を見てみると「山梨県」。
「おじさん、北海道でも山梨の桃売るの?」
「そうだよ、インバウンド客は何でも喜んで買うよ、アイツらはどこ産だって箱ごとで買っていくよ」
「へぇ、そんなものなの」
その時は苦笑しながらPAを後にしたのですが、今になれば、パール柑を喜んで買って帰ったわたしの消費行動もアイツらと基本は同じだったわけです。
「大人数で押しかけ、インギン無礼で、名所旧跡へのリスペクトのカケラもないアイツらと購買行動が同じ…」
と、若干毒づきながら
それにしても、もっと買っておけば良かったと思いながら、自分にまた苦笑したのでした。