シェア
シズム
2019年6月4日 22:05
少女の口から吐かれた煙は鳥になって飛んでいったもう一度吐かれた煙はすぐに蝶になって舞っていった鳥も蝶も暗い月を目指して煙に戻って消えていった私が彼女に手を伸ばしたら私の指先は煙になった暗い、暗い月を目指して絶望を背負って飛翔しよういつかそこに辿り着くまであなたは煙を吐いていて。
2019年6月4日 21:54
眠りは、小さな死だ眠るのが苦手な君に睡眠薬を飲ませて小さく、小さく、殺してあげよう輪廻転生してもう一度君は君としてこの世界に目覚めるハルシオン?マイスリー?ロヒプノール?ベゲタミン?それともアモバン、ルネスタがお好み?眠るのが苦手な君に無理やり飲ませて君を小さく殺したい君を小さく殺したい。
2019年5月24日 21:27
闇を這う暗がりを這う甘い煙に包まれた彼女の瞳動けなくなるただ、息を飲む闇を泳ぐ暗がりを泳ぐ彼女のくちびるが吸い口に触れる甘い煙が全てを隠す魅惑魅了語彙が足りない彼女の病みを言い表すには思考の止まった頭では。病みを這う病みを吐き出す甘い煙に満ちて わらってただその暗い瞳に墜ちていくだけmodel:実咲
2019年5月24日 00:09
クレオパトラは真珠をワインに溶かしたというあなたは今宵何を溶かしたの憂鬱か 悲哀か 喜びか 歓喜か何にせよあなたのくちびるに触れ、飲み込まれるその液体は歓喜に満ちる美しいものそれは 全人類が守るべきものだ彼女のくちびるを通して胃に入った液体は何より尊く、信仰の対象にすらなる少女よ!いや、お酒を飲めるのは少女ではないかもしれぬそんなこと、知
2019年5月23日 00:32
どんな不幸が襲ったってどんな地獄が待っていたってあなたは貼り付けた笑顔でにこにこ笑って見せるのでしょうそしてひとりになったとき誰にも気付かれず泣くのでしょう貼り付けた笑顔をわたしは取りたい泣いていいんだよ、と背中を撫でたいそれでもあなたはやっぱり笑って貼り付けた笑顔で微笑むのでしょう。女神に嫉妬されてしまったあなたはそんな魔法をかけられてひとりに
2019年5月21日 00:15
雪のような白い肌血液のように赤いくちびる黒壇のように黒い髪毒林檎を齧るのが趣味の悪趣味な少女がおりました毒林檎なんか食べちゃダメってでもわたしはこれがいいのってもっともっと毒林檎を求める食べるたびに綺麗になって魔法の鏡だってひれ伏しちゃうの毒林檎を食べて苦しむクセにまた次の日には齧ってる昨日よりも綺麗になって世界中の誰より綺麗になって王子
2019年5月21日 01:06
世界から嫌われてしまったのか世界を憎んでしまったのかねえ、あたし もう消えたいの流す涙ももう無いとやんわり わらって ゆっくりとまばたきをして そう言うの死に損ないのわたしは痛いほどわかって じゃあ、お願いあなたが死んでしまった時にはさ、どうかわたしに死化粧をさせてきっと、世界一、綺麗にしてみせるから。そして防腐加工を施して博物館に寄贈するの