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投資#256 違いがあるのは当然です


書籍の情報


タイトル:物語思考 「やりたいこと」が見つからなくて悩む人のキャリア設計術
著者:けんすう(古川健介)
発行所:株式会社幻冬舎
発行日:令和5年8月

書籍の抜粋


ぼくはこの「物語思考」は、日本人に合っているやり方ではないかな、と思っています。
(中略)
しかし、「物語思考」については、日本のような国からしか生まれない発想ではないかと気づき、書いてみようと思ったのです。なので、おそらく日本の読者の方には実践しやすいんじゃないでしょうか。
その理由は2つあります。
1つ目は、日本人は、ゴールを達成するよりも、その過程の方を愛する傾向があることです。めちゃくちゃざっくり言うと、欧米は「神から与えられたミッション」があって、それを達成するためには手段を択ばない、という考え方をしているんですね。中国も「天からの使命」みたいなイメージを持つらしいです。
今っぽく言うと、アメリカや中国は「ハッカー文化」。成し遂げたい使命のためだったら、手段は選ばない、達成することが大事だ、という考え方です。
一方で、日本の伝統芸能は、茶道や武道など、「道」という言い方をすることがあります。これは「ゴールがどこか」よりも、「どうやるか」という過程のほうが大事ということの表れなのではないかと思っています。
道には基本的には終わりがありません。こうした点からも、日本人はゴールすることよりも、ゴールまでも道のりを極めるほうが好きなのではと思うのです。欧米や中国が「ハッカー文化」だとしたら、日本は「オタク文化」と言えます。
アメリカでは一流の芸能人は「セレブ」と呼ばれたりして、完成されきっている人が、プロとしての実力を見せて、人を楽しませますが、日本では、未完成でも応援したくなるようなアイドルが人気になったりします。
これは、がんばっている姿をみんなで応援するという「過程」を楽しんでいるわけですが、それも似た事例といえるのではないでしょうか。
そして2つ目は耳慣れない言葉ですが、「依代(よりしろ)文化」です。日本は欧米のように「自分という強固なアイデンティティがある」というよりも、場所によって、自分のキャラを変えがちです。
日本人はSNSなどにおいても、アカウントをたくさん持つ傾向にあります。アイデンティティは一つではなく、人との相対的な距離感で自分のキャラが決まったりしがちです。家の自分と、学校や社会の自分、友だちといるときの自分でキャラが全然違う人も少なくありません。
また、似た話で言うと、ロボットに対する価値観も、欧米と日本では大きく違います。欧米の人は、司令塔から遠隔操作した方がいいと発想です。危ないですからね。また、「ロボットは人ではない」という感覚が強烈にあるとも聞きます。一方、日本は『機動戦士ガンダム』のようにロボットの中に人が入って操作する創作物が多くあります。
このように日本人は家庭を大事にする傾向があるのと、自分のキャラクターをある程度自在に変えることができるので、欧米的な「自分のミッションを決めて、それに向かって邁進する」といった方法論よりも、「自分のキャラを決めて、それを演じきる」という「物語思考」のほうがしっくりくるんじゃないかとかなと思っています。
日本の若い人が、「自分の個性やアイデンティティを認識した上で、自分の人生のミッションを決め、それに邁進する」というのは実に難しい。やりたいことをやれ、と言われても、それがわからないからずっとモヤモヤと「何がやりたいんだろうな・・・・・・」と探して悩む、ということになってしまっているのが現状ではないでしょうか。
なので、「物語思考」では「やりたいこと」を設定するのではなく、まず「なりたい状態をイメージ」することからスタートします。「何をしたいか」(Do)を考えるのは難しくても、「どうありたいか」(Be)はイメージしやすいんですね。
将来の夢を聞いたときに「かっこいい大人になりたい」「土方歳三のようになりたい」などであれば、すらすら答えられる人も多いのではないかでしょうか。そんなイメージです。
(以下、省略)

物語という「過程」を楽しむ日本人

感想

抜粋した理由

日本と欧米の比較が
されています。

どのような観点で
比較しているのか
興味があります。

差があって当たり前で、
差がないと気持ち悪い
です。

その差があった時に、
どう行動するかも
重要と思いますが、

差をしっかりと認識
することはさらに
大切だと思います。

本文

―――1―――

欧米の人は、司令塔から遠隔操作した方がいいと発想です。危ないですからね。また、「ロボットは人ではない」という感覚が強烈にあるとも聞きます。一方、日本は『機動戦士ガンダム』のようにロボットの中に人が入って操作する創作物が多くあります。

物語という「過程」を楽しむ日本人

いちばん引っ掛かった
のはこの差です。

こんなこと考えた
ことなかったなと
思いました。

欧米人は意外と安全志向
なのですね。

子どもたちは
シンカリオンを
見ていますが、

まさにロボットの中に
人が入って操作しています。

なるほど、と思いました。

―――2―――

1つ目は、日本人は、ゴールを達成するよりも、その過程の方を愛する傾向があることです。めちゃくちゃざっくり言うと、欧米は「神から与えられたミッション」があって、それを達成するためには手段を択ばない、という考え方をしているんですね。中国も「天からの使命」みたいなイメージを持つらしいです。

物語という「過程」を楽しむ日本人

これもよく耳にする
日本と欧米との比較
ではないかと思います。

あくまでこれは、
マクロでみた場合の話
かなと思います。

欧米人の中にも、
日本の文化に興味を持ち、
日本人以上に日本について
知っている人もいます。

「神から与えられたミッション」
が肌に合わない人
達かもしれませんし、

日本の文化が好きなだけ
かもしれません。

―――3―――

日本人はSNSなどにおいても、アカウントをたくさん持つ傾向にあります。アイデンティティは一つではなく、人との相対的な距離感で自分のキャラが決まったりしがちです。家の自分と、学校や社会の自分、友だちといるときの自分でキャラが全然違う人も少なくありません。

物語という「過程」を楽しむ日本人

欧米人は、SNSの
アカウントがひとつ
というわけではない
でしょうが。

日本人はSNSなどに
おいても、アカウントを
たくさん持つ傾向にある
となると、

なんか多神教の影響も
あるんじゃないかなと
思います。

となると、一神教と
多神教の根深い違いを
否定できません。

自己啓発においては、
欧米の手法をそのまま
輸入しても、日本人に
合わないのでしょうね。

だから、著者は新たな提案
を始めたのかと思いました。

ただ、これもマクロ的にです。

日本人の中にだって、
「神から与えられたミッション」
が肌に合う人だっていますから。

違いがあるのは当然です。

まとめ

違いがあるのは当然です


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