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傲慢と善良-Book

Happy New Year ♪
ご高覧のみなさん
本年も拙noteをお読みいただき、誠にありがとうございます
早いもので明日で松の内も明けますね
*関西・四国・一部地域により1/15から


スタイル変更したニュービジネス
元旦からフルで初スタートしたものの
なんと2日から自身がダウンという波乱の幕開けとなりました笑

インフルA型に感染しました

20年ぶりのインフル様は鬼のように強烈でした
1/3休日診療先の検査では、コロナ&インフルともに陰性
ホッとしたのも一瞬のこと
その夜は39.5度〜40度の高熱から下がらず・・・
数時間の痙攣のまま朝を迎え、ほぼほぼ地獄の時でした

新兵器ゾフルーザ大活躍

ここはやはり信頼たるかかりつけ医しかいない
1/4開院とともに予約
結局”インフルエンザA型”と正しい診断が下されました
初耳の新しい流感対策薬を処方していただく
その名は「ゾフルーザ」

この薬、服用翌日ウィルスが1/100に減少と効果抜群だったんですわ

細胞外のウィルスを抑制するタミフルに比して、ソフルーザは細胞の内側からウィルスの増殖を抑えると書かれています
しかも錠剤を一度服用するのみなので、イナビルみたいにむせて失敗なんてこともない
医療界の進歩ってすご!

O先生いつも的確な診断と処方ありがとうございます

傲慢と善良

傲慢と善良 / 辻村深月(毎日新聞出版)

で、本日ようやく復活しました

昨日からベッドの上で読書と映画鑑賞を再開
Amazon Prime(アマプラ)で4本、紙の本を1冊
その作品に少し触れますね

以前ラジオ・新聞で紹介されてて気になっていた辻村深月の渾身の作
この機会に一気読みできました

父の急死をきっかけに地ビール販売の小さな会社を受け継いだ架が主人公
もう一人の主役は、31歳を過ぎてから群馬の親元から東京へ移住した真実

二人の婚活から恋愛へ至る過程がそれぞれの視点で進みます
一部は架の視点
彼の台詞・行動、地の文の独白がセットで、赤裸々に胸に刺さります

中盤から女同窓生の底意地の悪い、良く言えば自分の欲求に率直な台詞が生々しく、半端ないエグさで描かれます
まさに言葉の暴力ですね

婚活の実態を元に、

  • 世間からみる婚活の捉え方の偏見

  • 当事者の打算・怠惰・不毛・やるせなさ

  • 友情という名を装った異性の同窓生たちの妬み

  • 婚活相手の点数化

辻村深月ならではの感性で私の胸の奥の奥をチクチク突き刺してくるのです

タイトルから想像していた通り、古典の名作「高慢と偏見 / ジェーン・オースティン」も作中登場します
いわば本作は、高慢と偏見を現代版に変換したということでしょう

  • 中世英国の高慢(プライド) ≒ 令和日本の傲慢

  • 中世英国の偏見 ≒ 令和日本の善良

傲慢さと善良さ
言いっ放しで一方通行のSNS全盛の時代
どちらも行き過ぎると超オカルトちっく
忖度ない嘘つき女同士の駆け引きが心を揺さぶってくるのです
この場面、男の私にはエグ過ぎた

現実はここまでキツくないだろう、と思いたいが、もしかしてあるのかもと思わせる手法はさすが女性作家のリアリティー

ここからネタバレなのでご注意を!

第二部の展開は成功したか

第二部は真実の視点です
一部の架視点の時間を重複しながら、真実の心情へと降りていきます

ストーカーの存在を偽装してまで結婚に執着した真実の再生を、婚活で振った金居がかつて訪れた東北のボランティアに求めたのが見事に成功した例でしょう
群馬の筋金の箱入り娘、狭い世界の価値観の住人真実が、こんなに安易に変わりうるものかは、その現実性は賛否あるかもしれないが、今作品において私は肯定派だ

知らなかったけど、映画化もされてたのね
辻村ファンの長男が教えてくれました

さて、自分には本気で伝えたい物語・言葉があるのだろうか
この一冊を読み終えたいま、改めて考えていきたい

お正月のアマプラ作品

花椒の味
火鍋をかこむ三姉妹

ちなみに、Amazon Primeで鑑賞した作品はこちら

花椒の味、トップガンは、鑑賞済みだったけど、やはりいい作品は何度観てもいいもんですね。ユーシュー(サミー・チェン)が父の幻影に向かって、「いますごく会いたい」と叫ぶ声には涙腺が緩みます
香港で美術賞をとった映像は見事
サプライズで、アンディ・ラウの友情出演はファンにはたまらなく嬉しい

オッペンハイマー、また年末観たシビルウォーと米国の問題作には、心が暗く塞ぎがちになります
でも暗いままでは日常に影を残すので、目を伏せてはいけないと思いつつ、同じ戦時ものでもエンタメに徹したトップガンは二度目ですがやっぱりスカッとしました

ココロのバランスをとるのが難しい今日この頃
みなさんのおすすめもお知らせいただけたらうれしいです

ああ、最後に丘の上の本屋さん
古書店主リベロと移民の少年エシエンのやりとりを聴いて、「白鯨」を再読してみたくなりました

それにしても、冬は寒い
寒いと流感にかかるし、外にはでたくなくなるし、な〜にもしたくなくなる
だから好きじゃないんです

だけど澄み切った大気が成せる

  • 早朝の富士山の雄姿

  • 丑三つ時のオリオン座の輝き

24年元旦のMt.Fuji

この美しさは冬の恩恵と認めます

とっくに冬至は過ぎ、日一日と日永になり春夏へ向かっている
不穏を平穏に
希望を失わず、たしかなものを手掛かりにいきましょう

2025年
何ごとか形にできますように

ご高閲のみなさん、どうぞよろしくお願いいたします

海光 哲 でした
25/1/6

俳号:酒上乃不埒
Instagram:@sakenoueno_furachi
YouTube:馬虎チャンネルの虎(フー)


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海光 哲 / tetsu kaiko
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