4月は好きな月。いろんな花が咲く月。
後半は花の写真と花の短歌に挑戦しました。
どんな短歌をつくっても花にはかなわない。でも楽しい。
長くいた人間界を抜け出して願いを叶え野良猫となる
寝る前に布団の中でまだ思うやっぱり団子買えば良かった
春休みどこが好きかと問われれば何はなくとも宿題がない
電話帳くらいあったらやばいよとお腹の肉をつまんだものさ
ちいかわのとんこつしょうゆラーメン風ランチパックを差し出す君よ
丸のまま薄皮はいで鍋の中新タマネギは頭を上に
鶴田町はげます会のメンバーが頭差し出すけがないように
浅煎りの珈琲みたいな色をした柴の仔犬が雀を見てる
太陽とキクザキイチゲ相似形やっぱりいいね日なたはいいね
トビウオは流線型の型紙で空を切り取り海へと運ぶ
原っぱに葉っぱが伸びて喇叭咲くアッパッパ着る春の真夏日
「うちのコ」が生まれ「よそのコ」見えてくる そちこちの庭あかしろきいろ
あのひとが愛した味とサラメシでエアロプレスで淹れたコーヒー
奥多摩のイワウチワもう咲いたかな薄紅色の山の思い出
AIが読むニュースでも鯉のぼり「匹」で数えて「泳いで」と言う
あまりにも下手になってた縁石の上だけ踏んで桜見ること
八重桜ことしも同じ枝に咲く見上げる我を置き去りにして
ユキヤナギ白き枝先しならせて踊っているか三日月の夜
瑠璃珠よ栄華の夢を見ているか空き家の庭にムスカリの咲く
美しくされど哀しき踊り子の群れて背伸びすヒメオドリコソウ
長旅の疲れを癒やすぬか風呂に筍たちよ肩まで浸かれ
夜行性じゃなく薄明薄暮性ねこにはいつも驚かされる
名案も最適解も出ぬままに迎えた朝はものすごい晴れ
シバザクラ咲く洋館にはらはらと桜舞い散る春の暗合
6桁のカラーコードはあるけれど山吹色はヤマブキの色