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本と漫画の記録

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読書の記録を気軽なメモ程度に残していきます。
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記事一覧

マーガレット・アトウッド『侍女の物語』

マーガレット・アトウッド『侍女の物語』 Margaret Atwood “The Handmaid’s Tale” (1985) …

テッド・チャン『息吹』

やっと読み終わった。 大げさではなく数年がかりだった。この簡単な感想を書くのにも数日を費…

今年「読み終えた」中で良かった本3冊+α

2024振り返りシリーズ。 本に関しても、そもそも手をつけた量が少なく、やっぱり今年も自由時…

ヴァージニア・ウルフ『自分ひとりの部屋』

ヴァージニア・ウルフ『自分ひとりの部屋』 Virginia Woolf “A Room of One’s Own” (1929) …

吉田秋生『海街dairy』

吉田秋生『海街dairy』(2007~2018) 恩田陸 編『少女たちの覚醒』に収められた第一話を読んで…

宮崎智之『平熱のまま、この世界に熱狂したい 増補新版』

宮崎智之 『平熱のまま、この世界に熱狂したい 増補新版』(2024) 著者の宮崎智之さんは文芸評…

モーリス・ルヴェル『夜鳥』

モーリス・ルヴェル『夜鳥 (よどり)』 Maurice Level “Les Oiseaux de Nuit” 田中早苗 訳 モーリス・ルヴェルは、フランスはパリの作家で1875年生まれ1926年没とある。 よく比較されるらしい対象はエドガー・アラン・ポオやモーパッサンなどで、それこそ江戸川乱歩にも近い感触がある。 短編よりショートショートに近い分量ながら、各々に個性が刻印された31篇を集める。 1928年刊の訳文を元にしているが、現代仮名遣いに統一されていて丁寧な振り仮

温又柔『台湾生まれ 日本語育ち』

温 又柔  おん ゆうじゅう/Wen Yuju 『台湾生まれ 日本語育ち』(2015) 台湾に出自を持ちな…

温又柔『来福の家』

温 又柔  おん ゆうじゅう/Wen Yuju 『来福の家』(2011) 作家初の単行本で2篇を収録。 それ…

サド『恋の罪』

サド『短篇集 恋の罪』 植田祐次 訳 サドを読んだのは学生時代以来。当時は若さゆえの怖いも…

ピーター・バラカンさんの書籍

私、熊谷悠一を形成する要素。 自己紹介の続きです。 30年近く音楽好きを続けてきたので、そ…

シャーリー・ジャクスン『丘の屋敷』

シャーリー・ジャクスン『丘の屋敷』 Shirley Jackson “The Haunting of Hill House” (1959)…

清水潔『殺人犯はそこにいる 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件』

清水潔『殺人犯はそこにいる 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件』(2013) 力強いノンフィ…

絵本『うるさく、しずかに、ひそひそと』

ロマナ・ロマニーシン、アンドリー・レシヴ『うるさく、しずかに、ひそひそと 音がきこえてくる絵本』 広松由希子 訳 目には見えない「音」を題材に、鮮やかに視覚化した科学絵本。 まずは豊かな色彩が目を引く。 それでも、色の数を絞っていることもあるのか、落ち着いた印象を受ける。 たくさんの楽器、声だけではない人体から発する音。 さまざまな生活音、街の騒音。 自然界の、生き物たちの音。 私は音楽が好きだし、それ以前に音そのものに興味を抱いているので、楽しく読めた。 同時に学