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絵本『うるさく、しずかに、ひそひそと』

ロマナ・ロマニーシン、アンドリー・レシヴ『うるさく、しずかに、ひそひそと 音がきこえてくる絵本
広松由希子 訳


目には見えない「音」を題材に、鮮やかに視覚化した科学絵本。

まずは豊かな色彩が目を引く。
それでも、色の数を絞っていることもあるのか、落ち着いた印象を受ける。

たくさんの楽器、声だけではない人体から発する音。
さまざまな生活音、街の騒音。
自然界の、生き物たちの音。

私は音楽が好きだし、それ以前に音そのものに興味を抱いているので、楽しく読めた。

同時に学べるのは、音の大きさと高さ。
録音技術や、音に関する仕事も。

そして言語による音の違い、音がなくても話せる手話についても。

何より素晴らしいなと思ったのは、静寂と、耳を澄ますことにも触れられている点。
「大切な音」を描きながら、人生をも語っている。


作者のロマナ・ロマニーシンとアンドリー・レシヴは、ともに1984年生まれ。公私ともにわたるパートナーだという。
ウクライナのリヴィウを拠点にしているとあるので、2022年2月以降どのような状況にあるのかが心配。


文学ラジオ「BOOK READING CLUB」2023年12月28日の放送で紹介されていて興味を持ちました。


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