不安という期待
「不安が無くなる事は無い」
「不安が無い生活がしたい」と相談した時に、返ってきた言葉。
将来の不安、仕事の不安、お金の不安、体調の不安、睡眠の不安、食事の不安・・上げるときりがない。
介護も終えて父を見送り、〈不安〉に明け暮れた日々が一段落。
心身共に疲弊していたその頃は「穏やかに過ごしたい」と望む事はただそれだけだった。
思い返せば不安がなくなった事は無い。
不安は形が無い、形が無いから〈不安〉なのか?
漠然としたモヤモヤから、イライラしてくる。
どんな時もひっそり頭の端にいる〈不安〉
辛いと感じていた生活を卒業しても、不意に顔を出すその気持ち。
最近、その気持ちに違和感を持つことがあった。
〈不安〉という気持ちに囚われ寝る事が出来ず、不眠症になった事もある。しかし、現在はその気持ちがあっても熟睡できる。
昔の〈不安〉と今の〈不安〉は種類が違うものなのか?
最近描いた水彩画で人生観を思い浮かべて制作した作品がある。
「心象画」自分の心の風景を思い浮かべて描くその作品で、確かに〈不安〉という言葉が思い浮かんだはずなのに、昔と色合いが違う。
どのような心境の変化があったのか、すこし振り返りたい気持ちになった。
先ず、「不安」を感じた時はどんな時だったか。
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