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【読書メモ】『阿川佐和子の世界一受けたい授業:第一人者14人に奥義を学ぶ』(著:阿川佐和子)

最近ネガティブにしか見れなくなりつつある『週刊文春』などのゴシップ紙、以前は手元に残したいと思うような企画本もそれなりにあったのだよなぁ、なんて『阿川佐和子の世界一受けたい授業:第一人者14人に奥義を学ぶ』を思い出しながら。

聞き手は『聞く力』がベストセラーとなった阿川佐和子さん、その『聞く力』を理論編とすれば、こちらは実践編といった感じでしょうか、タイトルだけだと"どこかで見かけた”ような感じでもありますが。

ベースは『週刊文春』で連載されている「阿川佐和子のこの人に会いたい」とのエッセイ、その中から魅力的な14名の方との対談がピックアップされたスピンオフ本になります。そういや「阿川佐和子のこの人に会いたい」との連載は現在でも続いているのでしょうか、、閑話休題。

さて、個人的に印象に残っているのは、塩野七生さん、李登輝さんのお二人。

私が考えてることが歴史学ではないというのは納得します。しかし、歴史でないと言われるのは納得できない(塩野七生さん)

出典:『阿川佐和子の世界一受けたい授業:第一人者14人に奥義を学ぶ』

日本人は何一つ自信を失うことなんかありません
いちばん大事なのはやっぱり歴史。自分を知るためには、自分たちの祖先が歩んできた道を知らなきゃならない (李登輝さん)

出典:『阿川佐和子の世界一受けたい授業:第一人者14人に奥義を学ぶ』

こんな風に叱り、導いてくれる先達は、少なくなってしまったなぁ、と思う一方、自分達は次世代に何を残していけるのだろうかと考えさせられる年にもさしかかってきたなぁ、とも考えながら。

その他、室伏さんが同い年と知ってちょっと驚かされたり、(一つ上の)イチロー選手や(同学年の)松井選手のエピソードも載っていたりして、自分と同世代の方が第一線で頑張っておられるのは嬉しいことだなぁなんて風にも感じながら。

余談ですが、阿川佐和子さんは2017年に63歳で結婚されています。阿川さんは初婚でしたが、お相手の方は再婚で6歳上の69歳(2017年当時)。いわゆる数十年越しの「不倫略奪愛」とも噂され、阿川さんご自身も否定はなさらず、数十年に渡って継続的に(深度は不透明ですが)交流があったことも発言されています。

阿川氏は手記の中でこう書いている。
〈それにしても、こんな手記まで書いて長々と報告する必要があるのか。そういうご意見もあろうかと思います。私自身もチラリとそう考えました。しかし、他人様のプライバシーを引き出す仕事をしている身として、自らのことになると何も語らずじまいというのも潔いとは思えません〉

出典:阿川佐和子が結婚発表も作家タブーでふれられない「相手との不倫関係」! そんななか当の阿川が手記で…
(「リテラ」2017年5月24日)

私個人としては、不倫云々は、第三者の立場で口出す話でもないですし、関係者間でケリがついているのであれば気にする話でもないと思います。そういった意味では、阿川さんご自身の言葉で「他人様のプライバシーを引き出す仕事をしている身として、自らのことになると何も語らずじまいというのも潔いとは思えません」と仰っていたのはプラスに評価しています。

それを踏まえて一点だけ。『週刊文春』さんは当時、この阿川さんのネタを取り上げたのでしょうか、との問いかけはしておきたいと思います。

そういやコナン・ドイルも再婚してたな、とか、、まぁ、余談です。

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