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在庫の話⑪ 自分で在庫の実態を把握する

いらっしゃいませ。
本日も小売王_マグロ大使のnoteにご来店有難うございます。
今日は在庫の話

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本日は本業多忙により、少々駆け足です。

月初開店前と月末閉店後

前回、平均在庫を出すための点はどこをとるかというお話をしました。一般的には、ある日の開店前の時点をとります。開店前=前日の閉店後の数字と同じですね。ある日とは月初と月末です。

月初の在庫=月初日の開店前=前月末日の閉店後
月末の在庫=月末日の閉店後=翌月初日の開店前

ですから、要は毎月の棚卸高の数字を基にして
前月と今月の平均をとればいいのです。
それが今月の平均在庫となります。

あれっ?前月と今月の平均が今月の平均??
前述の再確認になりますが、
前月末日の閉店後は今月初の開店前と同じだからですね。

まあ開店前、閉店後とは言いましたが
基本的には営業ベースの開店ではなく、
業務上の開店、閉店時点のことです。

開店前は在庫が少ない

一般的な食品スーパーでも、商品のほとんどは
いわゆる営業開始前、早朝に入荷し、陳列され、
その後仕入計上がなされます。

ですから開店前といっても仕入検収の作業を始める前のことを言います。
あくまでもお客様が入ってくる営業開始前ではなく作業開始前です。
ここの数時間で在庫高は大きく変わっている筈ですから注意が必要です。

それから、ここにもう1つ実情と帳簿上の在庫が合わないことがあります。

POS管理の大抵のシステムでは、「売上」は時々刻々と数値反映していく一方で、「仕入れ」の数値反映はどこか一定の時間でしかなされない場合もあります。

朝10個あった商品が、当日5個入荷したのち3個売れた場合、実際には差引12個になっている筈ですが、そうではなくシステム上は7個になっているようなことがあります。

システムとしては、売れた3個は都度(もしくはニアリーで)認識しているのに、入荷した5個は13時や19時など一定のタイミングで集計・反映されるなどといった処理上の問題です。

仕入計上が数値反映するタイミングもありますし、仕入伝票の計上やPOR研修システムの場合でもその作業上のタイミングもありますから、閉店後=翌開店前の数値がやりやすいわけです。

かけ離れた数値では実態を把握できない

しかしながら、食品が主であったりパンや弁当、総菜などの割合が多い店では、作業開始前時点の在庫は極端に少なくなりますから、平均在庫という考えにはそぐわなくなってきます。

ですから、13時に仕入計上の集計処理がなされる会社の場合はその処理終了後の数値、当日の仕入れや製造も加わった時点の在庫で平均在庫を出すこともあります。

その場合は月初日の13時集計処理終了後の在庫と、月末日の13時集計処理終了後の在庫をとって平均を出します。

しかし実際には、そういう計算をすべきなのに会社のシステムがそうなっていない場合も勿論あります。

食品スーパーなのに開店前在庫で平均を出しても実際の平均在庫とはかけ離れていますから、見せかけの回転率は非常によくなります。在庫が増える前の点を取って回転率を出すのですから実態とはかけ離れます。

その様な場合、現場では現実に近い数値を自分で算出して自店の実態を把握する必要があります。

単純には月初日開店前の在庫+月初日の仕入高の数値を月初在庫とすれば、実態に近くなります。そのほとんどが当日販売のために入荷させている者であれば。

数値の構造をしっかり理解していれば、このように多少、会社のシステムが対応しきれていない部分があっても、自分で実態を把握することが出来るようになります。

つづく

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