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在庫の話⑫ 数でも高でも回転を見てみよう

いらっしゃいませ。
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今日は在庫の話

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良く回る在庫は本当に回っているのか

前回、食品スーパーやパン、総菜、生鮮食品などの商品回転をしっかり把握するには、1日開始前の在庫では実態とかけ離れるという話をしました。

要は回転が速い商品群は、在庫高を見るタイミングをよく考えないと、より回転が速いように見えてしまうということです。

朝業務開始時点では在庫はほとんどなく、その後今日、明日販売するための商品が入荷してきて、それを日中販売して業務終了時にはまた在庫がほぼ空になって、明朝を迎える。

この店舗で朝業務開始時点の在庫を元に計算した、極端に高い回転率を出てしも、「毎日売切りで販売しているからまあこんなもんか、なかなか優秀だな」とそれほど違和感なく受け止めてしまうのです。

毎日売り切り目標で販売して、ほとんど考慮にいれなくてもいい程度の販売ロス(値下げロス・廃棄ロス)しか発生していないのであれば、それでもかまいません。

そのサイクルであれば支払いは必ず回りますし、単純にそのやり方の中で売り上げを最大化することに注力すればいいのです。

目論み通りの利率が取れているのであれば、そのサイズをデカくすることに専念すれば商売も利益もともに大きくなっていきます。

回転率の計算を工夫してみる

しかし、回転率を見てみると
そうはなっていないことに気付くことがあるのです。

毎日100万円分になるように在庫を仕入れて、ほぼ売り切りでやっているとしましょう。

とはいえ持ち越し在庫やグロサリーもありますから、頑張って8割を販売。2,3日で売るつもりの品も含めれば「毎日売り切り」と言いつつもせいぜい5割程度が販売量でしょう。

1日に5割つまり平均在庫の半分が売れるんだから、月換算の回転率は15回転のはずです。数で見たらそうなのに売価高(売上高)で見てみると12回転、なんてことがあります。

売り切ってるのに売上になっていない

100万の在庫を毎日半分売っていれば月1500万売れている筈ですが、売価高でみると12回転ということは、1200万円しか売れていないということです。

ロスです。
売り切りを目標にやるあまり、1500万円分の在庫が売上高1200万円にしかなっていないのです。

300万円の値下げロス、約2割の値下げです。ざっくりと計算すれば、5割の利益を取るつもりで仕入れた品であれば2割減って、3割しか利益が残っていないことになります。

個数で見た時の回転率と売価高で見た時の回転率の乖離はそのまま利益の乖離を表します。

夕方から一気に値下げして毎日売り切ってるから、集客にもなっているし、よく商品は回ってる。などという感触は数字にしてみると


思ってたのとは違う利益の構造がよく見えてくるのです。

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