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消えゆく仕事をしている【音声と文章】

山田ゆり
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おはようございます。
山田ゆりです。



今回は
消えゆく仕事をしている
をお伝えいたします。






今はAIの時代だから今後消えていく仕事がたくさんあると言われている。
その中に、事務の仕事がある。


昔は手書きが主流だったのがPCの登場で簡単に綺麗に正確に書類ができるようになった。


「私でなくてもできる仕事」をしている時に、虚無感を抱くことがある。


例えば、「源泉所得税及び復興特別所得税の年末調整過納額還付請求書兼残存過納額明細書」(訳して、残過)もそうである。



毎月給料をいただいている方の「所得税」について簡単に説明しよう。


私たちは給料日に毎回、いくらかの所得税が引かれている。
その引かれる金額はそれぞれの扶養家族の人数や内容によって違ってくる。

だからおおよその税金を給料から引いて、それを会社が納めている。

そして年末になると、生命保険料や損害保険料、イデコ、扶養家族の国保や年金の負担分、住宅取得等の控除など、様々なその人なりの事情を把握して「年末調整」が行われる。

特に住宅ローンを組んで家を建てた人の控除額は大きい。

普通の方だったら、住宅取得等の控除額が大きいから年税額はゼロかそれに近くなる。


「年末調整」で各々の年税額がはっきりし、これまで納めてきた金額と年税額の差を本人に還付したり、足りなければ本人からさらに徴収することになる。


その過不足額を調整するのが「年末調整」である。


そして、ほとんどの人は多く納めていたことになり、「年末調整還付金」として還付される。


その還付方法は、12月分の給料明細書に含まれる方法と、12月分の給料とは別に還付金をお渡しする方法がある。


12月分の給料が「いつもより手取額が多いぞ。」とニンマリしている人は前者である。
ほとんどの会社は、事務処理が簡単な前者を選んでいるだろう。


しかし、昭和的雰囲気が漂う私の勤務先は、未だに年末調整還付金は現金支給である。


だから、「残過」を税務署に申請し、2月頃に税務署から会社へ還付金合計額が振り込まれ、会社は即日に預金引き出しをして各従業員へ「年末調整還付金」として現金支給する。


そのお金はもともと、従業員のお金なのだが、お正月も終わり、懐が寂しくなった頃にいただく年末調整還付金はなんとなく、嬉しいものだ。


その風習を勤務先はずっと続けている。


この作業を毎年行っているが、これはとても時間と労力がかかる仕事だ。


「残過」の明細には50名近くの住所・氏名を書き、同じ金額を2か所書き、年末調整を行った日を全員分書かなければいけない。

機械化が進む現代で、この書類は今でも手書きなのである。


「残過」を提出するまでにも手間がかかるが、実際に還付する時は現金支給なので、現金の袋詰めの作業をする。
やっていて、「これは無くなってほしい」と思う仕事の一つだ。


「昔は年末調整還付金の現金を袋詰めして大変だったのよ。」

その話をまるで異国の世界の話を聞いているような気分で聞かれる日も遠くはないだろう。


消えゆく仕事をしているのかと思うとそれを喜ばしいと素直には思えない。


しかし、無駄なことは無くなってほしいと思うこの頃である。






今回は
消えゆく仕事をしている
をお伝えいたしました。


本日も、最後までお聴きくださり
ありがとうございました。 

ちょっとした勇気が世界を変えます。
今日も素敵な一日をお過ごし下さい。

山田ゆりでした。








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