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北海道の道東で「雪の妖精シマエナガのおにぎり」を探せ!

《連続1944日目!》


プロローグ


日本の最北端、北海道の道東地域は、広大な自然が織りなす独自の風景が広がっている。
果てしなく広がる牧草地、流れの清らかな川、雪を頂く山々、そしてそこに生息する野生動物たちが、訪れる人々に冒険の予感を抱かせる。

2022年に道東を訪れた時は、氷点下10度の中、釧路湿原でカヌーに乗って野生動物を探した。


この時に旅では、タンチョウやエゾシカ、ミンクやオオワシなどの貴重な動物に出会うことができた。


実は、この時、会いたくても会えなかった鳥がいた。それは、雪の妖精とも言われる北海道のアイドル的な存在。

それが「シマエナガ」だ。
冬になると木々を飛び交う愛らしい「シマエナガ」という白く丸い小鳥は、雪の妖精とも称される。その存在感は小さくとも、道東の自然と生態系において欠かせない一員になっている。

そして、この「シマエナガ」が今ブームになっているらしいのだ。
純白のふわふわとした羽毛やまん丸な姿がSNSで話題になっていて、
全国ネットの朝の情報番組でもメインのキャラクターになっていたりもする。
グッズもたくさん出てきていて、とくにシマエナガのおにぎりなどのキャラクターが大人気になっていてグッズ化されているらしい。


全国で売られているおにぎり屋を探し歩き、食べて、その食リポをnoteに書き続けている「日本一のおにぎりマニア」の自分にとって、この「シマエナガ」と「おにぎり」の組み合わせは、大注目すべきことである。

「シマエナガのおにぎり」を見つけたい。
「シマエナガのおにぎり」を食べたい。

でも「シマエナガおにぎり」って、お店で売っているのだろうか。SNSに出てくる「シマエナガのおにぎり」は家庭で作られた自作のおにぎりばかりだ。実際にお店で売られているものではない。
いろいろ調べていると、インターネット上に1枚の写真を見つけることができた。そこには、シマエナガのキャラクターが描かれたおにぎりらしきものが写っている。
もしかして、これがシマエナガのおにぎりなのだろうか。

これは、実際に自分の目で見てみないとわからないな。
そこで、その写真が撮られたという北海道の十勝地方に向かうことにした。


幻の「シマエナガのおにぎり」を探せ


十勝地方の中心都市・帯広駅に到着した。
心地よい風が頬を撫で、道東の澄んだ空気が漂っている。


駅を出てすぐ目の前にあるバスターミナル。
道東の中心にあるバスターミナルということで、路線もかなり多く地元の人や観光客でにぎわっていた。
シマエナガのおにぎりに出会うためには、ここからバスに乗って移動することになっていた。


バスに乗る前に、すぐ隣にあるセイコーマートにドリンクを買いに行った。
セーコーマートは道民に愛されるコンビニエンスストアで、ホットシェフコーナーには、温かい手作りおにぎりも置かれていた。買って食べたいところではあるが、実は、自分の中で日本全国のおにぎり探しを始めた時に、こんなルールを決めていた。

・家庭での手作りおにぎり禁止
・コンビニエンスストアで売られているおにぎり禁止

そうなのだ。美味しそうだけどここは我慢。
シマエナガのおにぎりにお腹のスペースを空けておくことにしよう。


目的地に向かうバスは、空港から帯広駅に向かってきたもので、すべての乗客がこのターミナルで下車をしていた。ここから、バスに乗り込んだのは自分だけ。つまり、1台まるまる貸し切りという状況だった。


バスは帯広市街地を抜け、広がる牧草地風景の中へと進んでいった。
広大な平野を眺めていると心地よい揺れで、ウトウトと眠りの中へ落ちていいった。


「お客さん、着きましたよ」
バスの運転手さんのアナウンスで、目を覚ました。
どうやら、目的地に到着したらしい。


朝ドラ「なつぞら」のふるさとへ

そこは、牧場のような広い敷地だった。
青い空と白い雲、緑色の牧草地という色のコントラストがとても美しかった。


バス停を降りて少し歩くと、大きなモニュメントが現れた。
そこには「OTOHUKE」と書かれていた。

そう。ここは道の駅おとふけ。
音更町は、十勝平野の中央に位置し豊かな農産物が収穫できる場所である。
自然も多く鹿やキツネなどの野生動物がひっそりと姿を見せることもあるそうだ。

道の駅おとふけには、NHK連続テレビ小説「なつぞら」の十勝編を模した建物やエリアもある。先ほど見た牧場の建物や牧草地もそのエリアだったのだろう。

農産物直売所コーナーに足を踏み入れる。
新鮮な野菜や地元のスイーツ、そして北海道らしい加工品が並ぶ売り場が広がっており、活気にあふれていた。
通常、道の駅でおにぎりがあるのは、この農産物直売所であることが多い。
しかし、この道の駅おとふけの直売所コーナーには、おにぎりの姿はなかった。



これはシマエナガのおにぎり?それとも?

シマエナガのおにぎりはどこにあるのだろう。
道の駅の中を探しても探しても、シマエナガのおにぎりは見つからなかった。それどころか、おにぎりの姿すら見当たらない。
フードコーナーに、帯広で有名なカレーショップインデアンが出店していた。立ち込めるスパイシーな香りに、心が揺らぐ。
もう、カレーを食べちゃおうかな。

建物の出口に向かう。
もうお店はここしか残っていない。
そこには、1軒のパン屋さんがあった。

そのパン屋さんの名前は、満寿屋商店 みちます。
十勝産小麦100%ベーカリーを使った、十勝のパンの有名店「ますやパン」の新店舗とのこと。
このお店では、食育活動にも力を入れていて、ここでしか味わえない食体験プログラムなどもあるらしい。

店頭には、十勝産の原料を使ったパンがたくさんならんでいた。

あっ!!!
シマエナガのおにぎりがある???


店頭のカゴの中で白くふんわりとしたフォルムが、まるで小鳥のシマエナガが雪の中で丸くなっているように見えた。

いや、違う。おにぎりじゃない。
おにぎりみたいな三角形だけど、なにかが違う。
シマエナガのおにぎりだと思い込んで探し見つけたものは…
シマエナガのパンであった。

おにぎりではないのは残念ではあるけれど、北海道十勝産小麦を100%使った「シマエナガのパン」
これは、食べてみたいぞ!



か、かわいい。

手に取ると、まるで雪に覆われた冬のシマエナガのように白く、ふんわりとした見た目が目を引く。小鳥そのものを模したようなシンプルでかわいらしいフォルムに、胸が高鳴る。
さすがに、これに噛り付くのは気が引ける。

ええい。ごめんなさい。
がぶっ!

うまい!
まわりはさくふわのブリオッシュ生地。中にはたっぷりのカスタードクリームが入っている。その重なりが口の中で広がると、幸福な気持ちも増してくるような気がする。甘すぎないので、食事でもおやつでもいけそうだ。

ひと口ごとに感じる豊かな味わい。
それは、道東の自然が持つ素朴さと豊かさを象徴するようだ。シマエナガの可愛らしさと、この地の食材の豊かさが一つに融合した瞬間でもあった。



エピローグ

北海道の十勝で「雪の妖精シマエナガ」のおにぎりを探す旅。
おにぎりを見つけるという結果にはならなかったけれど、代わりに見つけた「シマエナガのパン」は、道東の自然が織りなす美しさと、そこで暮らす動植物の豊かさを象徴する一品だった。道の駅おとふけに足を運び、このパンを味わうことは、ただの食事にとどまらず、地域の魅力や自然への敬意に触れる瞬間となった。
今回は、それでゴールということにしようではないか。



引き続き、全国のおにぎり探しの旅は続けていきます。
ぜひ、みなさんのおにぎり情報を教えてくださいね。
(おにぎりっぽいものでも構いません)
では!



日本最南端の有人島「波照間島」で、日本最南端のおにぎりを探す旅。
最後の最後に奇跡がおきます。よろしければ、ぜひお読みくださいー


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ファンベースデザイナー、地域創生プロデューサーなどしてます。 おむすびnoteを毎日書いてたり、浦和レッズを応援したり… みんなが、好きなこと、応援したいことを素直に言える世の中にしたいなあ。 皆さんと、いろいろなコラボをしたいです! ぜひぜひご連絡ください!