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独特な購入システムに仰天!石垣島のソウルフードおにぎり「オニササ」

【1067むすび】知念商会(石垣島)オニササ
《連続1139日目!》


オニササ。

正直言って、初めて聞くおにぎりの名前だ。

鬼?笹?

ちょっと想像がつかない。


しかも名前だけでなく、その購入システムが独特らしい。
日本でいちばんおにぎりを食べ歩いてきたであろう自分でさえ、このオニササについては、どうやって買って食べていいのか分からずに迷ってしまった…


オニササ。


断言しよう。
これまでに味わったことのない、日本一ユニークなご当地おむすびでした。



そんなオニササを求めて、向かったのは真夏の石垣島!



オニササが買えると聞いてきたのが、石垣島の市街から少し離れたところにある知念商会という地元のスーパーマーケット。


駐車場にレンタカーを止めて建物の方に向かうと…

あれ?
なんか違う。スーパーマーケットではないみたい。

もしやお弁当の空箱とかを売っている、包装資材屋さんでは。

車のナビで登録地点を間違えちゃったのかな。


ぐるっと建物を回り込んでいくと、商店の入り口らしきものが見えてきた。
なるほど、スーパーマーケットと包装資材の事務所がくっついているのね。

お店の入り口には、ピンクの派手なのぼりが立っていた。大きく書かれた言葉は「オニササ」
なんと、商標登録までしているのか。
地元ではかなり有名なフードなんだろうな。


その奥ののぼりもなかなかのインパクトだ。
「ワイルドな味わい ヤギ汁」
他の地域では、スーパーマーケットの入り口で見かける言葉だろう。

そうそう、ヤキ汁と言えば…
以前、noteの中でこんなことを書いた。

それは、『沖縄やぎ地獄』という本についてだ。


自分のファンベースの師匠的な存在なのが、コミュニケーション・ディレクターのさとなおさんだ。
グルメに関しての本も多く書かれていて、特に沖縄の食に関する本は面白い。

その中でも自分が好きなのは「沖縄やぎ地獄」というものものしいタイトルの本。
ヤギ料理もそうだし、沖縄そばや郷土料理の数々を食べたリポートをユニークな切り口で書き上げている。

あらためて見てみると、本の帯に椎名誠さんが…
すごい。
Amazonの中の「沖縄やぎ地獄」の紹介文にはこう書かれている。


『沖縄はおいしい!? いや、おいしいものだらけなのが、沖縄なのだ!!

沖縄はリゾートだけじゃない。いや、リゾートこそおまけだ。「おいしいものだらけ」の沖縄で食べまくらないでどうする!ゴーヤー・チャンプルー、タコライス、豆腐よう……。極私的沖縄食べまくりエッセイ』


そう。
沖縄はおいしいものだらけ!
食べまくらないでどうするのだ!と。

うん。うん。


たくさんある沖縄の食の中でも、自分が注目しているのが…

もちろん「おむすび」!!


これまで探してきた中で感じたのは、他の地域では見かけない、沖縄独特のおむすび文化があること。


少し強引だけど話はつながる。

他の地域にはない沖縄や八重山独特のおにぎり文化を見つけ、お腹いっぱい食すこと。
これは、自分のやるべき使命じゃないかなって、あらためて感じることができた。


さて、オニササの話に戻ろう。

石垣島のスーパーマーケット知念商会に入店する。
少し広めの店内を見渡してみる。

さて、どこにオニササなるおにぎりがあるのかな。
目の前に、大きなショーケースがあって、おにぎりらしきものが並んでいる。

えーーと。

どこに…
オニササが…

えっ。

ない。


おにぎり売場にあったのは、のりたまのおにぎりだけだったのだ。


ガーーーン


やってしまった。
オニササは、売り切れてしまったのか。時間帯が遅すぎたのかな。
せっかく石垣島まで来たのに。これは残念すぎる。



諦めきれなくて、レジにいるお店の方に「オニササは売り切れちゃたのですか?」と聞いてみた。

「まだ、あるよー」

お店の方は、そう答えた。
あっそうなんだ。目の前にあるのは、のりたまのおにぎりだけなのに。もしかしたら、奥から新しいものが出てくるのかもしれないな。
あー、びっくりした。

と少し待っていたけれど、お店の奥の方からおにぎりが出てくるような気配は感じられない。
まさか、忘れられちゃったのかな。

お店の方に、もう一度聞いてみる。
そうすると、こんな答えが返ってきた。

「自分で作るのよー」



よく見ると、おにぎり売場の上にポリ袋が置かれていた。どうやら、これでおにぎりをつかみ取るらしい。でも、自分で作ると言われてもその材料が見当たらないのだ。

しつこいようだけど、もう一度、お店の方に聞いてみた。

「その袋で、おにぎりとササミのフライを一緒にするのよ」


えっ。

たしかに、目の前の揚げものコーナーには、大きなササミのフライがある。これと、さっきののりたまおにぎりを使って、おにぎりを完成させるのか。

「ササミを先に入れておにぎりを後にすると安定するよ」

お店の人が丁寧に作り方を教えてくれた。

安定?

おにぎりを買うときに初めて聞いた言葉だ。

どうやら「オニササ」とは、それ自体では売ってなくて、自分で完成させるセルフメイドフードのことらしいのだ。
なるほど、ちょっとワクワクしてきたぞ。


(よくわからずにプラスチックケースに入れて作ろうとしてしまった。正解はポリ袋に入れて作るとのこと)

揚げ物コーナーの横を見ると、ソースやマヨネーズ、ケチャップ、七味など調味料がいっぱい置いてある。
中には、にんにくソースという芳しいものまで。


どうやら、これをササミフライにつけて味付けするらしい。なるほど、自分好みにカスタマイズできるということか。

加減がイマイチわからないので、ちょっとだけマヨネーズをつける。

よし、これで完成かな?



レジのところで、お店の方にこれでいいのか確認してみる。


「だいたい合っているけれど、最後はササミのカタチに合わせておにぎりをつぶしていくのよ」

えっ。
おにぎりをつぶすの?
わざわざ?

せっかくおにぎりのカタチになっているのに…
本当にいいの?


恐る恐る、おにぎりをササミのかたちに合わせてつぶしてみた。

できた!

これが、石垣島のソウルフードおにぎり「オニササ」だ。

オニササとは、元は石垣島の高校生たちが始めた食べ方らしい。しかも、もっとぺったんぺったんにササミ型におにぎりをつぶすとのこと。
また、普段はおにぎりの種類も5種類くらい揃っているらしく、具もポークやコロッケなど自由に組み合わせられるとのこと。

今度は、いろいろチャレンジしてみたいぞ。



さっそく食べてみよう。

ズシリとくる、このボリューム感たまらないよね。

がぶっ。

おっほぉ。うまい!

しっかりとかみごたえのあるササミフライ。それとのりたまごはんとの一体感がたまらないのだ。

マヨネーズを選択したのも大正解!
ササミフライの衣とマヨネーズの脂分が合わさって、ちょうどいい具合にのりたまごはんに絡んでいく。ちょっと量が多いかなと思ったけれど、最後までペロリと平らげてしまった。

これは、クセになりそうだ。


全国にはまだまだ知らないおにぎりがあるみたいだ。どんどん食べてリポートしていこう。

石垣島のソウルフードおにぎり!
「オニササ」

ご馳走たまでした!



全国のソウルフードおにぎりを食べ回るのだ。




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ハスつか
ファンベースデザイナー、地域創生プロデューサーなどしてます。 おむすびnoteを毎日書いてたり、浦和レッズを応援したり… みんなが、好きなこと、応援したいことを素直に言える世の中にしたいなあ。 皆さんと、いろいろなコラボをしたいです! ぜひぜひご連絡ください!